J2北海道コンサドーレ札幌は11日、2試合ぶりの白星を目指しアウェー・いわき戦に臨む。母子家庭で育ち、母を「偉大」と尊敬するMF荒野拓馬(32)が、母の日の一戦に一段と気持ちを高ぶらせた。

「お祝いも考えているけど勝つことが一番なので。毎試合応援してくれる家族のためにも、しっかりと勝ちたい」と胸に期した。

 母からは度々、叱咤(しった)激励を受ける。「素人の意見だけど、核心を突いたことは言ってくれる」と参考にもしてきた。今季は開幕戦こそスタメンだったが、第2節以降は10試合先発がなく不出場も6試合あった。「親的にももどかしい部分はあったと思うけど、最近は試合に関われている。自分のプレーを見せることは楽しみにもなってるのかなと」。4戦連続先発が確実な一戦で、躍動感を放っていく。

 プロ14年目で母の日に出場したのは5試合(2勝2分け1敗)。唯一の敗戦は17年のホーム・G大阪戦(0●2)で、それ以外は全て今回と同じ敵地で無敗だ。「息子というひいき目もあるとは思うけど、自分が出ている方がワクワクすると母も言ってくれた。ボールを持ったらアタックして、ビルドアップだったり攻撃の部分で違いを見せられたら」とイメージした。

 前節の磐田戦は開始36秒に先制され、今季最多失点で2―4の敗戦。全員で話し合い、意思を確認して臨むいわき戦へ「立ち上がりにやられている試合が多い。気を引き締めて、逆に自分たちがそうできるようにやっていきたい」と声を大にした。雪辱を果たし、最高の母の日にしてみせる。(砂田 秀人)

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