◆ラグビー・リーグワン最終節 静岡BR29―23神戸(10日・ノエスタ)
静岡ブルーレヴズがプレーオフ(PO)前哨戦に勝利した。レギュラーシーズン(RS)の最終戦で神戸を29―23で下し、初の5連勝を飾った。
レヴズの新人SH北村が暴れ回った。PGで先制されて迎えた前半13分、敵陣ゴール前のスクラムから持ち出すと、「目の前が空いていた」とそのまま一気にインゴールへ飛び込んだ。今季2度目となる、4月12日のBL東京戦からの4戦連続トライだ。
後半も見せた。1点ビハインドの16分、FB山口楓斗がマークをかわして豪快に中央を突破。そのパスを受けて独走し逆転トライ。計14個はリーグランキング2位タイだが「チームメートが前に出て走ってくれたおかげ。自力で取れたのはないです」とトライゲッターは謙遜した。
難しい試合だった。神戸はブロディ・レタリックや日和佐ら主力を休ませての布陣。それでも開幕戦で逆転負けしたリベンジを果たすべく、SOブリン・ガットランドを中心に攻め込んできた。一方のレヴズは「何人か休ませようかと思ったが、器用なことができるチームじゃないから」と、藤井雄一郎監督(55)はベストメンバーをそろえた。しかし、PO準々決勝の再戦を控えて「サインを出せなかった」(同監督)。ラインアウトでミスが続き、主導権を完全には握れなかった。
それでも、強みのスクラムで何度も押し切り、反則を誘ってピンチを脱出。POへ勢いをつける5連勝を飾った。「静岡から応援に来てくれるし、1試合でも負けたくなかった。けが人も出なかった。次につながる1勝になった」と藤井監督はうなずいた。
これからは1敗もできない戦いになる。