◆高円宮杯U―18プリンスリーグ東海第7節・清水ユース3―0藤枝明誠(10日・三保G)
清水ユースが藤枝明誠を3―0で下し、クラブ新記録となる開幕7連勝を飾った。前半29分、FW中村扇大(せお、3年)が6戦連発となる先制ゴール。
ヤングオレンジ軍団の絶好調男が止まらない。清水ユース・中村は第2節の帝京大可児戦で決めた今季1号からこれで6戦8ゴール。「打てば入る感覚がある」と胸を張り、「土居や針生がアシストしてくれるおかげ。感謝しています」と仲間もたたえた。
まずは前半29分だ。中央で土居からのパスを受け、右足を振り抜いた。「DFを見て、うまくフェイントでかわすことができた」と先制弾を放り込んだ。同36分には自らのシュートのこぼれを土居が沈め2―0。迎えた後半32分、こぼれ球に反応し、右足でこの日自身2点目をねじ込んだ。トップ昇格を目指すストライカーは「FWとして一番フォーカスされるところ。
昨季は初秋に左足のひ骨を骨折。手術を受けたことで残りのシーズンを棒に振った。プレーオフのピッチにも立てず、敗退の一報にやるせなさが募った。傷の癒えた今季は好調を維持。沢登正朗監督(55)が「守備的FW」と評するほど前線からのプレスにも駆け回り、攻守で貢献している。
チームは開幕から全試合複数得点を挙げ、直近3試合は完封勝利。それでも「最低限の結果。自分たちはプレミア昇格を目指しているので、勝ち点を取りこぼさなかったことは良かった」と浮かれる様子はない。リーグは中断期間に入るが、さらなる爆発を期して準備を進めていく。(武藤 瑞基)
◆中村 扇大(なかむら・せお)2007年11月7日、静岡市生まれ。
〇…藤枝明誠は完敗で連勝が2で止まった。序盤からボール保持で苦戦し、シュート数は3―20。松本安司監督(55)は「これだけパスミスがあったら勝てない」と厳しく指摘した。リーグは中断するため、今後は県総体に気持ちを切り替えていく。MF大石然一郎主将(3年)は「いい雰囲気に持っていってインハイに臨みたい」と顔を上げた。