◆第20回ヴィクトリアマイル・G1(5月18日、東京・芝1600メートル)

 実績のある古馬牝馬がそろうG1は、たびたび伏兵の激走がある難しい一戦だ。昨年の覇者テンハッピーローズは、14番人気で初重賞制覇がG1だった。

21年に10番人気ながら2着に食い込んだランブリングアレーは当時、前走の中山牝馬Sで重賞初制覇を果たしたばかりだった。今年はG1馬アスコリピチェーノが人気の中心となりそうだが、その勢いが侮れないアドマイヤマツリ(牝4歳、美浦・宮田敬介厩舎、父キタサンブラック)に注目している。

 こちらは前走の福島牝馬Sで重賞初Vを飾ったばかりでも、好位から抜け出して2馬身差の完勝は評価できる内容だった。今回は初めてのマイル戦という距離克服が課題になるのはもちろんだが、2連勝中という充実ぶりは目を引く。宮田調教師は「田辺ジョッキーも『マイルのペースにあわせてポジション取りを決めればいいだけなので、たぶんこなせると思いますよ』と言っていた。馬の形をリスペクトして乗ってくれるジョッキーなので、見ていても手が合うなと思います」と期待を込める。いつも冷静なジャッジの田辺騎手の評価が高い点も、無視できないところだ。(坂本 達洋)

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