◆サッカー◇天皇杯静岡県代表決定戦 ▽決勝 ホンダFC2-1岳南Fモスペリオ(11日・愛鷹多目的競技場)

 決勝が行われ、JFLのホンダFCが東海社会人リーグの岳南Fモスペリオを2―1で下し優勝、10年連続45回目の本大会切符をつかんだ。同点に追いつかれた後半32分に右CKからDF川浪龍平(27)が右足で合わせて決勝ゴールを挙げた。

25日の本大会1回戦では福井ユナイテッドFCと対戦する。

  傾きかけた悪い流れをセットプレーから引き戻した。後半32分に右CKからホンダのDF川浪が、右足で押し込んだ。「セットプレーからの得点なんて年に一回あるか、ないかだと思う」。その一発が、天皇杯の切符が懸かった大一番で飛び出した。

 苦しい展開だった。本大会では“大物食い”で有名なホンダも、周囲から勝って当たり前と見られるカテゴリーが下の相手との対戦は、まったく逆の立場だった。前半31分に先制したが、後半12分に追いつかれてからは防戦一方。糸数昌太監督(40)は「はね返して勝ち切れたのは大きい」と、ホッと一息ついた。

 本大会は1回戦で福井ユナイテッドFCと対戦。2回戦はJ2甲府とぶつかる。順当なら16強入りが懸かる3回戦はJ1神戸が相手だ。

「J1、J2クラブを破って目標はベスト16」と、川浪。指揮官が「ホンダの存在感を誇示する大会」という天皇杯で、J勢をなぎ倒す。

(塩沢 武士)

 〇…岳南Fモスペリオはあと一歩で初の本大会行きを逃した。後半12分にMF中島澪音(26)が同点ゴール。その後も猛攻を仕掛けたが、相手GKの好セーブの前に2点目は遠かった。嶋田将利監督(38)は「もう一点決める力がなかった。ただ、強い相手にボールを動かしながらチャンスはつくれた」と、内容には合格点。東海社会人リーグ所属ながら準決勝でJ3沼津を撃破し、決勝でホンダを追い詰めたのは大きな収穫だった。

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