浦和の元日本代表MF原口元気が13日、埼玉県内でのトレーニング後に、苦しむ胸の内を明かした。9日に34歳の誕生日を迎えたアタッカーは「ここ2年ぐらい自分の思い描いている感じになっていないので。
11日の新潟戦では0―0の後半19分からピッチに立ったが、シュートチャンスで足を振ることができなかった。「頭の中で、振らなきゃ、振れ、という意志が強くないと振れないと思う。頭、メンタルの準備が大切。若い時なら、何も考えずに振っているところで、いろんなことを考えている。もう少しシンプルに、ゴールに向かっていく考え方も大事なのかな」と語った。さらに「まだまだだな、と思う反面、トライしていかないと戻っていかない、という部分がある。新しく自分を作っている、という感じはします。たぶん昔の動きはできないので。
10代からドリブラーとして浦和で活躍し、ドイツでは5クラブでプレー。昨季10年ぶりに浦和へ復帰したが、プレーや体は当然、変化している。「前は(相手より)自分の方が速かったり、クイックネスが高かったので、正対してしまえばいける、という自信はあった。1対1で難しいことは考えていなかった。今は相手の逆を取ることを意識している。純粋なスピード感とかは、やっぱり落ちてしまっている。相手との駆け引きをやっていかなきゃいけない」。年齢的な変化を受け入れた上で、もがき続けている。
同年代の清水MF乾貴士やG大阪FW宇佐美貴史は、トップ下など中央にポジションを移してスピードより技術を生かしたプレーにシフトしている。一方で「(ドイツや日本代表などで)いろんなポジションをやってきましたけど、ウィングで切り込んで点が取りたい、という思いが強いので。今はそこにフォーカスして、体もドリブルもいろんなものを取り戻そうとしている」と語った原口。