◆ラグビー リーグワンプレーオフ(PO)準々決勝 東京ベイ 20―15 東京SG(18日、花園ラグビー場)

 レギュラーシーズン(RS)6位でPOに進んだ東京SGは、同3位の東京ベイに15―20で惜敗。フッカー堀越康介主将は試合後、目を赤くし「今日は、オレンジの壁が厚かった」と唇をかんだ。

 前半6分にPGで先制を許したが、その後は攻め込まれても堅守を発揮。17―60と大敗したRSの最終節、埼玉戦後に「フィジカル面でのマインドを変えた。二人でタックルに入ることと、接点をカオスの状態にし続けることに集中した。今日の試合は、いい点が出たと思う」と堀越。前半はノートライに抑え、後半には2度リードを奪ったが白星で飾れず。小野晃征ヘッドコーチは「東京ベイの方が、チャンスを取り切った」と振り返った。

 チームは今季、序盤から苦戦。8勝2分8敗で終え、6チームに広がったPO圏になんとか滑り込んだ。自慢の攻撃力を発揮する一方で、守備面でもろさを露呈。堀越は「今のラグビーは、ディフェンスができないと強いチームとは言えない。そこは来季に向けて、サンゴリアスの課題」と指摘した。ただこの日は、RS3位の相手に守りでプレッシャーをかけ続けた。

「シーズンで一貫性を持ってできれば、優勝に絡むことができるチームになると自信を持って言える」。言葉に説得力を持たせる、準々決勝だった。

 前身のトップリーグ時代は最多タイの優勝5度。コロナ禍でリーグ不成立だった20年度をのぞけば、15―16シーズン以来8季ぶりに4強を逃した。常勝軍団を今季新たに率いた指揮官は「まず、自分が一番成長しないとダメ。来季はもっと一貫性を持ったアタックとディフェンス、ボールを持っていても持っていなくても一貫性をもったチームを作らないといけない」と自らを省みた。そして最後に「スピアーズの皆さん、勝利おめでとうございます」とノーサイド。続けて「シーズンを通して、ホームでもアウェーでもテレビの前のファンの方も、選手の力になったと思う。引き続き、もっと強いサンゴリアスを作っていきたい。今シーズンも、ありがとうございました」と言葉を残し、会場を後にした。

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