◆J2第16節・札幌2―1富山(17日・プレド)
富山戦は違いを見せることができる青木が最後にFKを仕留めてくれて、何とか勝つことができた。どの相手でも拮抗(きっこう)した試合になるのがJ2で、その中で得点を取るところの精度が高いチームが上にいける。
高嶺、家泉、西野と守備陣の強度は安定しているから、富山戦のようにミスによる失点こそあったが、それ以外はチャンスをつくらせない試合はできる。ただ前線に関しては寄せや切り替えなど、強度のところはまだまだ足りない。上げていくには試合で走り切っていくしかない。90分を戦い抜けなければ、お金をもらうプロの選手とは言えない。
富山戦の得点シーンには、今後やるべきことが詰まっていた。バカヨコの同点弾は強度を持ってゴール前に入っていったから生まれたもの。その起点となった田中克が素早く入れた縦へのくさびのパスは、乗り切れないこれまでの戦いに文字通り、くさびを打ってくれた。ああいうボールがビシッと入るようになったら、FWは常に受ける準備をするようにもなり、手がつけられないチームになり得る。
青木のFKも、原が果敢にドリブルでゴールに向かったからこそ、笛が鳴らない可能性もあった反則を取ってもらえた。必死こいて戦ったからこそ、勝利の女神はほほ笑んでくれたのだから。