◆明治安田J1リーグ▽第13節 横浜FM1―2神戸(21日・日産スタジアム)
2試合が行われ、横浜FMが神戸に1―2で敗れ、クラブワーストの7連敗で11戦未勝利となった。0―1の前半43分に主将MF喜田拓也(30)がチーム4戦ぶりの得点となる同点弾を決めるも、後半6分に神戸FW大迫勇也(35)に決勝点を献上。
死力を尽くしても、勝利は遠かった。7連敗と、同一シーズンでの11戦勝ちなしは、ともに単独でクラブワースト。選手はぼう然と立ち尽くし、表情を失った。キスノーボ監督(44)が「素晴らしいパフォーマンスを選手は見せてくれた」と振り返ったように、ポジティブな変化はピッチ上で示したが、何よりも必要だった勝ち点は上積みできなかった。
負の連鎖が止まらない。勝ち点を重ねていくために、戦い方をがらりと転換。開幕から前試合まではゴールキックから自陣でボールをつなぐことを選択していたが、この日は立ち上がりからGK飯倉はロングボールを蹴った。自陣でボールを失うリスクを極力減らし、シンプルに前線へ配球。そのサッカーで左ウィングのFW宮市のスピードが攻撃の生命線になっていた。
しかし、宮市が前半28分に右太もも裏を痛めて負傷交代のアクシデントに見舞われた。「肉離れです。
負の連鎖を断ち切ろうと前半43分に主将MF喜田がチーム4戦ぶりの得点となる豪快ミドルで同点に追いつくも後半6分、神戸FW大迫の勝ち越し点が重くのしかかった。リーグ優勝5回の名門がプライドをかなぐり捨て、「J1残留」を明確な目標に設定して臨んだ最初の試合。勝てば勢いがつく試合を落とし、5月の6試合が始まる前に、強化担当責任者の西野SDが掲げた「5割以上」の目標も達成できず。11戦未勝利でJ1残留圏内の17位・横浜FCまで勝ち点差は「10」。今までJ2降格したことのない名門が危機的状況に陥っている。(後藤 亮太)