陸上の県高校総体が23日から3日間かけてエコパスタジアムで行われる。男子やり投げでは村田真士(城南静岡3年)が、昨秋にマークした自己ベストの62メートル42を更新して68メートル58の県高校記録超えに照準を合わせる。

最大の目標である全国総体Vへ、県大会からビッグスローを披露する。

 目標の日本一へ県大会からパワー全開で挑む。男子やり投げで村田が、県ランキング1位の実力を見せつける。「県は通過点だけど、記録も意識して投げたい」。自己ベストを大幅に上回る県高校記録更新を視野に入れる。

 全国で戦える実力は兼ね備えている。4月の中部総体では練習中に腰を痛めるアクシデントに襲われながら、自己ベストに39センチと迫る62メートル03の大会新で優勝。昨夏の全国総体8位入賞に相当する好記録だった。

 現在はフォームを微調整中。「右肘が下がる癖と、助走でクロスステップが小さくなるのが課題です」。肘に負担がかからない腕の位置と、減速しない助走をテーマに取り組んでいる。

 高校入学時から肉体改造に着手し、一回りも二回りも体が大きくなった。

ベンチプレスは40キロから110キロにアップ。昨秋以降、休み時間におにぎりやサラダチキンを間食し、ひと冬で体重は65キロから75キロに増えた。

 同じ世代のトップ選手たちから受けた刺激が、競技への活力になっている。3月下旬に大阪で行われた全国合宿に参加。各種目の高校トップ級が集結する中、やり投げには9選手が顔をそろえた。「普段できない色々な練習方法を聞いたり、すごく参考になった」と、うなずいた。

 昨年は県大会を5位で突破したが、東海大会は14位で全国出場は逃した。「今年は県も東海も1位で突破したい」。合宿で仲良くなったライバルたちと全国で再会するために、村田が最高のパフォーマンスを見せる。

(塩沢 武士)

  ◆村田 真士(むらた・まなと)2008年1月15日、焼津市生まれ。17歳。小4時に焼津陸上で競技を始めた。

大富中から城南静岡に進学。家族は両親と姉、祖父母。176センチ、75キロ。

 静岡県はこのほど、東海4県で開催する2028年の全国高校総体について、県内では8競技を実施すると発表した。浜松市で競泳・飛び込みと水球、富士市と沼津市でバレーボール女子、袋井市と磐田市で卓球、富士宮市でソフトボール、静岡市で柔道、御殿場市と小山町で登山、御殿場市で空手道。各開催地での会場は今後調整する。

 同総体は2011年度から全国を9地域に分けたブロックで実施されており、東海ブロックは昨年、10年ぶりの開催が決定していた。28年7月開幕で、総合開会式は愛知県で行われる。

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