神戸市出身のタレント・山之内すずが25日、神戸市中央区のポートピアホールで、バイオメディカル・エンジニアリング(医用生体工学)分野で実績を挙げるなどした研究者を顕彰する学術賞「第2回神戸賞授賞式」に2年連続で出席。同賞のアンバサダーとして、設立背景の朗読やトロフィー贈呈のサポートなどを行った。

 故郷の地名を冠した賞のアンバサダーも2度目。「私に務まるのかなという不安もありました」と打ち明けたが、地元とあって「楽しいです」と声を弾ませた。授賞式後は、大賞を受賞した東大大学院理学系研究科の菅裕明教授らとともにフォトセッションに応じた。「菅先生はこちら」と案内したスタッフに「山之内先生は…」と呼びかけられ「先生って呼ばれるの初めてです」と笑顔を振りまいた。

 この1年間、何度も帰省しているという。「むちゃくちゃ自分で地元をさらしていくスタイルでタレントやってるんですけど、神戸市営地下鉄沿いに住んでて、学生時代に遊んでいた名谷(みょうだに)とか妙法寺らへんを、ホンマ何も気にせんと10キロくらい歩いたり。マネジャーも地元に連れていきました。『ラ・ムー(西日本の複合型ディスカウントストアチェーン)の前にある“PAKUPAKU”の100円のたこ焼きがな~』とか言って」とニュータウン近辺を案内したという。

 幼少期、思春期は家庭環境が複雑で恵まれなかったということも、包み隠さず“さらしていくスタイル”でファンの共感を得ている。「神戸で生まれ育った街は須磨(区)なんですけど、高校に上がるまで住んでたマンションが、マンション全体で育児をするような場所やったんですよ。小学校、中学校の年代問わず、公園でドッジボールしたり、何か悪いことしたら友達のお母さんがメチャクチャ叱ってくれたり。家族というよりかは地域に育ててもらった実感があります」と神戸弁で振り返る。

「いろんな方に支えていただいて、たくさん愛してもらって。オトナになった今、感謝がより大きくなってますね」と故郷に感謝した。

 多趣味で知られる山之内。プロ級の腕前を誇る編み物のほか、地元・神戸の山や森をオマージュしているという観葉植物にも造詣が深い。「山之内の趣味を並べたら分かるんですけど、インドアなんですよ。最近は、とにかく何かしらお肉を煮込んでます。神戸っ子なんで牛すじが大好きなんですよ」。牛すじやこんにゃくなどを甘辛く煮込んだ郷土料理「ぼっかけ」で有名な神戸市西部の出身とあり、近頃は肉の煮込み料理にハマっているのだとか。

 「時間をかけるお料理が好きで。なるべく時間をかけたいんです。だから休みの日の前日に牛すじを1、2キロ買ってきて、次の日は朝から何を作るか決めずに、まず下ゆでして『何しようかな』とか。そんなんばっかですね。

最近はポルケッタっていう、イタリア料理なんですかね。洋風なチャーシューをつくったり…」

 これからも山之内は、神戸愛を発信し続けていく。

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