大阪・関西万博会場(大阪・夢洲)の大阪ヘルスケアパビリオンで26日、同館主催の「ペットとの共生」イベントが開幕。女優で大阪市「おおさかワンニャン特別大使」の杉本彩が、大阪府・吉村洋文知事、大阪市・横山英幸市長とともに同館屋外ステージに登壇し、来場者に動物福祉を呼びかけた。
ネイビーのジャケットにグレーのタイトスカート、そして胸元がざっくりと開いたインナー姿で現れた杉本。20代の頃から動物保護活動をスタートし、現在では「―特別大使」のほか、「公益財団法人動物環境・福祉協会Eva」を主宰したり、京都動物愛護センター名誉センター長を務めたりと、精力的に動物愛護の啓発を行っている。
「―特別大使」を引き受けたきっかけは、2017年に当時の吉村大阪市長と、共通の知人の結婚式で出会い、オファーを受けたこと。吉村知事は「これはチャンスだと思って。大阪市として動物福祉に力を入れたいなと思っていた」と振り返り、杉本も「ビックリしました」と思い出し笑いしていた。
杉本の主張のひとつは、動物カフェの異常性だ。ドイツメディアから取材された経験からも「海外から見れば虐待行為に見える」と指摘。「保護と譲渡が目的の保護猫(や保護犬の)カフェは福祉の向上のために行われているものなので、いいものだと認知されている。ドイツが問題視しているのは、野生動物のふれあいカフェが増えていること。フクロウとかハリネズミの野生動物が暮らすにはふさわしくない環境にいる。人間に触れられることもストレスになる」と強調した。
たとえば、熱帯や寒帯で暮らす動物が温帯の日本でカフェの見せ物になったり、捕食される側が捕食しかねない動物(人間)にさらされる状態は虐待だという。
すると吉村知事は「(昼行性の)僕らがベッドで寝てる時に『おい起きろ!』と叩き起こされるようなもんですよね」とうなずいた。しかし横山市長は「たまに(吉村知事から)夜に連絡来るなと思って」とニヤニヤ。吉村知事は「職員にはやってないですよこれ。職員にやったらもう(首長として)ダメですよ」と盟友の首長同士であるからこそ許されることであり、決して部下へのパワハラでないことを強調していた。
「ペットとの共生」イベントは27日にも同館で開催される。