陸上のアジア選手権(韓国・クミ)女子800メートルで銀メダルを獲得した日本記録保持者の久保凛(東大阪大敬愛高)が1日、羽田空港に帰国した。「2位という悔しい順位になりましたが、しっかり次につながるレースができた。
久保は昨年6月の日本選手権(新潟)で初出場優勝を果たすと、同7月に奈良で行われた記録会で1分59秒93の日本新記録を樹立。杉森美保が05年にマークした2分0秒45の日本記録を19年ぶりに更新し、日本女子で初めて2分切りを達成した逸材だ。
今回はシニアカテゴリーで初の日本代表入り。シニアの選手とも交流し「食事の時にお話しする機会が多かった。たくさんの種目の選手とも交流したりして、話をすることで、それが競技にも生きてくるって思いました。皆さん『頑張れ』とか応援してくださってすごくうれしかった。頑張れました」と初々しく笑った。
今後は世界陸上の主要選考大会である7月の日本選手権(東京・国立競技場)が大一番となる。「ちょっとずつ、レベルも調子も上げてこられている。このまましっかり調子を上げていって日本選手権につなげたい」と闘志を燃やした。
◇久保 凛(くぼ・りん)2008年1月20日、和歌山・串本町生まれ。17歳。小学1年から6年まではサッカー選手。潮岬中入学時から本格的に陸上を始めた。東大阪大敬愛高に進み、高1にして全国高校総体800メートル優勝。初の国際舞台となった同月の日・韓・中ジュニア交流競技会でも優勝。昨年6月の日本選手権で初優勝。サッカーで国体出場経験のある父・建二郎さんは、サッカー日本代表MF久保建英(Rソシエダード)の叔父。