◇プロボクシング・トリプル世界戦▽WBA、WBC世界フライ級タイトルマッチ12回戦 王者・寺地拳四朗―WBA3位リカルド・ラファエル・サンドバル ▽WBA世界バンタム級タイトルマッチ12回戦 王者アントニオ・バルガス―同級3位・比嘉大吾  ▽WBA世界ライトフライ級タイトルマッチ12回戦 王者エリック・ロサ―同級1位・高見亨介(7月30日、横浜BUNTAI)

 無敗のホープ、WBA世界ライトフライ級1位・高見亨介(23)=帝拳=が7月30日、横浜BUNTAIで、WBA世界同級エリック・ロサ(25)=ドミニカ共和国=に挑戦することは11日、都内で発表された。世界初挑戦の高見は「モチベーションが上がっている。

KOを狙っていく」とベルト奪取を宣言した。

 デビューから9戦全勝7KO。スピードと抜群のタイミングで放つカウンターはセンスの塊だ。驚くべきはその度胸。4月の日本タイトル戦。川満俊輝(三迫)を6回TKOで破り王座獲得に成功すると、リング上から帝拳ジム・本田明彦会長へ「世界挑戦させてください」と公開直訴。もちろん実力を評価されてのものだが、マイクパフォーマンスの効果も多少はあり「言ってみるもんだな」と笑った。

 ボクサーになるために生まれてきたと言っても過言ではない。幼稚園時にキックボクシングを始め、小学校2年からはボクシングジムへ。中学1年の終わりからは現在の所属先でもある帝拳ジムで練習していた。目黒日大高でもインターハイ、国体を制覇。パリ五輪のメダル候補と期待されながら「五輪にはあまり興味が無かった。

プロの世界チャンピオンになりたい」と多くの大学からの誘いを断りプロ入りした。

 その夢があと一歩で実現する。チャンピオンのロサはサウスポーのテクニシャン。中米の選手とはアマ時代を通じて初対戦となるが「楽しみです」と不安はみじんもない。本田会長は高見を「ウチの秘密兵器」と表現する。元WBC世界スーパーライト級王者で帝拳ジム・浜田剛史代表も「抜群のセンスの持ち主」と評価する逸材。タフな精神力も持ち合わせる高見は「将来的には複数階級取りたいと思っている。スーパーフライ級まではいきたい」と3階級制覇を見据え、まずは一つ目の世界王座を取りに行く。

 戦績は高見が9戦全勝(7KO)、ロサは8戦全勝(2KO)。

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