日本バレーボール協会は11日、オンライン会見し、國分裕之専務理事らが海外出身選手の国籍変更に伴う問題で、日本協会の手続きに不手際があったことを明らかにした。この日の会見で問題に対して初めて口を開き「我々の落ち度」と説明した。
当該の選手は2018年から日本でプレーし、22年6月に同協会から「(日本)代表入りできる可能性」を説明され、国籍変更を決めた。だが、23年6月に国際バレーボール連盟(FIVB)が他国で代表歴がある場合、所属協会の変更を認めないと規定を改訂。その後、同7月にホームページなどで公表し、“救済措置”として帰化申請を進めているなどの場合、90日間の猶予期間を設定した。
しかし日本協会はこの猶予期間の設定の知らせに気づかず、選手側からの問い合わせで把握した。國分専務理事は「気づく可能性はあったけど、担当がいなかったのが第一の原因」と不手際を説明。現在も当該選手と連絡を取っていると明かした。同協会がFIVBに確認したところでは「現状は(当該選手の日本代表入りは)厳しい」という。
◆日本協会が示した事案の時系列は以下の通り。
▼22年6月 協会が当該選手の所属チームと帰化して代表選出の可能性について話し、帰化→代表選出の手続きの支援を依頼
▼23年1月 当該選手の帰化申請
▼同2月 所属チーム担当者との面談。日本協会として帰化支援活動開始
▼同5月 関係大臣事務所訪問
▼同6月 FIVBが理事会で規定を変更。他国で代表歴がある場合、所属協会の変更を認めないと規定が改訂された
▼同7月5日 ホームページで改定を公示
▼同20日 帰化申請取り下げ
▼24年3月 当該選手側からの問い合わせにより、日本協会として当該選手の所属協会の変更不可を認識。
▼同6月 当該選手の帰化申請許可