日本ラグビー協会は12日、15人制男子の宮崎合宿に参加する37人(FW20人、BK17人)を発表。この日都内で会見したエディー・ジョーンズ・ヘッドコーチ(HC)は、今季のチームコンセプトを「超速 AS ONE」と発表した。

昨季のコンセプト「超速」に「AS ONE」が付いた形。ジョーンズHCは「日本をジャパン・ファーストに持っていく。チームのために、どう強くするのか、どう勝ち癖をつけていくのか。まずはジャパン・ファーストで考える」と意図を語った。

 就任1年目の昨季は「超速ラグビー」を掲げ、若手を積極的に起用するなど若返りを図った。今スコッドも、負傷などで呼べなかった選手もいるが16人がノンキャップの選手。指揮官は「久々に(日本に)戻ってきて、選手の個々の捉え方、考え方が変わった」とした上で「今の若い選手は、プライベートな環境で話すことに心地よさを感じると思う。アプローチは変えないが、個人面談を増やしていく」。4勝7敗に終わった復帰1年目を「いいコーチングが出来ていなかったという反省は、受け止めている」と振り返り、改善を誓った。

 ジョーンズHCが最も語気を強めたのが、選手のラグビーへの態度について。特にリーグワンでトップ4に残ったチームは、シーズンインから試合数をこなしてきたが「疲労については、メンタル的に疲労しているだけ」と指摘した。イングランド代表も率いたHCは、欧州の試合数の多さなども例に挙げながら「世界の基準からすると、それほど試合はやっていません」とピシャリ。

最後は「やはり、やる気のある選手だけを選びたい。もう、きついと思うのであれば、やってもらわなくていい。代表選手としてプレーするにはハードワークが必要。勝つために、決して近道はありません。そういった素晴らしい態度を持ってチャレンジに挑めるような選手たちを今回選んだ」と、熱弁した。

 28日はジャパン・フィフティーンとして臨むマオリ・オールブラックス戦(秩父宮)。7月5日からはウェールズ代表とのテストマッチ2連戦が控える。「2年目は、TOP10のチームに勝ってブレークスルーする年にしたい。向上し、学ぶ姿勢を忘れずに2027年に向けて積み上げていきたい」とジョーンズHC。指揮官、選手にとってチャレンジングなシーズンが始まる。

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