サッカーのクラブW杯が14日(日本時間15日)、米国で開幕する。今回から参加チームが32に増え、大会方式も大幅に変更となり、賞金総額は約10億ドル(1440億円)。

初戦はアルアハリとFWリオネル・メッシ(37)擁するマイアミが対戦。日本からは浦和が出場し、17日(同18日)の初戦でリバープレートと戦う。新たに生まれ変わった“クラブ世界一”を決める大会を、3つのポイントから紹介する。

 新たなクラブW杯が、いよいよ始まる。今回から4年に1度の開催となり、参加チームは従来の7から32に拡大。7月13日(日本時間14日)の決勝まで、約1か月にわたる熱戦が繰り広げられる。国際サッカー連盟(FIFA)のインファンティノ会長は「史上初めて、真のクラブ世界一が決まる」と意義を強調する。

 〈1〉最大の注目点は、やはり総額10億ドルに及ぶ賞金だ。22年カタールW杯の4億4000万ドル(約630億円)の倍以上。優勝賞金の最大1億2500万ドル(約180億円)も破格だ。23年にアジア制覇し、日本から唯一出場する浦和は、参加することで955万ドル(約14億円)、1次リーグ(L)で1勝ごとに200万ドル(約2億9000万円)が手に入る。ちなみにJ1優勝賞金は3億円だ。

 〈2〉新ルールの適用が今大会から始まる。GKがボールを持てる時間は、現行の6秒から8秒に延長。8秒を超えると相手CKとなる。また審判の体に設置したボディーカメラの映像を中継用に利用する試みや、人工知能(AI)を活用したオフサイド判定システムの進化版も導入される。

 〈3〉スターたちの競演にも注目だ。参加クラブ数が増え、リーグ戦方式に変更に。1次LでマンチェスターCとユベントスが同組となるなど強豪同士がつぶし合う。メッシやRマドリードのフランス代表FWエムバペ(26)を筆頭に、有力選手たちも集結。また今季の欧州CLを制したパリSGで、決勝のMVPに輝いたフランス代表MFドゥエ(20)や、今大会後にRマドリード加入が決まったアルゼンチンの“超新星”リバープレートMFマスタントゥオーノ(17)ら次世代を担う逸材も。この大会でスターが誕生すれば、クラブW杯も新たな“サッカーの祭典”として定着しそうだ。

浦和・元気「ゴール決めたい」 ○…日本から唯一参加の浦和は、米オレゴン州で初戦リバープレート戦に向けて調整中。18年ロシアW杯でゴールを決めた元日本代表MF原口元気(34)は「最高の準備をしたい。

原口元気を語る上で、W杯のゴールはどうしても僕のハイライトに。新しいインパクトになるようなゴールを決めたい」と意気込む。また日本人ではザルツブルクMF川村拓夢(25)、FW北野颯太(20)が参加予定。バイエルンの日本代表DF伊藤洋輝(26)は負傷のため招集メンバー外。

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