アマチュア9冠のスーパーホープ、堤麗斗(22)=志成=が15日、7月12日(日本時間13日)に米ニューヨークのルイ・アームストロング・スタジアムで行われるプロ2戦目へ向け、羽田空港から米国に出発。「デビューから2戦連続でニューヨークで試合させてもらえるということで、モチベーションも高い。
5月2日(同3日)、米ニューヨークのタイムズスクエアで行われた大型興行でプロデビュー。6回戦でリバール・ウィッティントン(米国)に3―0の判定勝ちを収めた。
次戦の2戦目はスーパーフェザー級6回戦で、エリック・ハンリー(31)=米国=と対戦する。戦績は1勝(1KO)2敗で情報は少ない相手だが「ユーチューブで試合を見たが、ディフェンシブで倒しにくいと思った。向こうの選手はみんなディフェンスがいいので、フィニッシュまでもっていくのはハードルも高い」としながらも、「理想は倒して勝つこと。前回(デビュー戦)は気持ちで前に出すぎて雑にもなってしまった。倒そうと思えば思うほど空回りして倒せなくなってしまう。丁寧に自分のボクシングを貫くことができれば、必然と倒せると思う」とプロ初のKOフィニッシュも思い描いた。
同じ興行では、WBC世界ライト級王者シャクール・スティーブンソン(米国)と同級暫定王者ウィリアム・セペダ(メキシコ)の王座統一戦も行われる。将来的にはターゲットにもなり得る階級の世界戦に「同じ興行で試合を見られるのは楽しみ。まずは自分の試合だが、すごくいい経験になる」と話した。
会場のルイ・アームストロング・スタジアムは、テニスの全米オープンの会場。2018年8月に開業し、ボクシングの興行開催は初めてとなる。
堤は、米専門誌「ザ・リング」とブランドアンバサダー契約を結んでいる。先日、同誌のオーナーを務めるサウジアラビアの総合娯楽庁トゥルキ・アラルシク長官が自身のXで、9月13日(日本時間14日)に米ラスベガスで行われる世界スーパーミドル級4団体統一王者サウル・アルバレス(メキシコ)とWBA世界スーパーウエルター級王者テレンス・クロフォード(米国)のビッグマッチの前座で試合をしてほしい選手として、WBC・IBF世界バンタム級統一王者・中谷潤人(M・T)らとともに堤の名前を挙げた。
兄のWBA世界スーパーフェザー級3位・堤駿斗(25)=志成=は、8月16日にサウジアラビア・リヤドでカイス・アシュファク(英国)と対戦することが決まったと報じられた。兄のサウジアラビア進出について、麗斗は「お互い、多少のライバル意識はある。自分がいい勝ち方をして、いい意味で(兄に)プレッシャーをかけられたら」と話し、自身もサウジアラビアに「行けたらいいなと思う」と話した。
麗斗は渡米後、ロサンゼルスでロベルト・ガルシア・トレーナー、ラスベガスでイスマエル・サラス・トレーナーの指導のもとスパーリングを重ね、試合の約1週間前にニューヨーク入りする予定だという。