◆第73回府中牝馬S・G3(6月22日、東京競馬場・芝1800メートル)

 ターコイズS、中山牝馬Sと、ここ2戦はスタートが決まらず連続8着のミアネーロ(牝4歳、美浦・林徹厩舎、父ドゥラメンテ)だが、昨年9月の紫苑Sでは開幕週に加えてレコード決着で中団から脚を伸ばして2着。メンバー最速タイの末脚を繰り出しており、発馬さえ五分に出られればというもどかしい近況となっている。

 偶数枠を引いたヴィクトリアマイルでは、穴候補の一頭として面白い存在だと思っていたが、右前脚のハ行で出走取り消しに。その中間はゲート練習を入念に行い、陣営は手を尽くしてG1の舞台へ向かおうとしていた。レース前日に取材した際に田中助手は「隣に馬がいる状態で後から入れる方がいい。偶数を引ければと思っていたので何よりです。ゲート練習はしているので成果が出れば」と前向きなコメントを残しており、今回もゲート内で待つ時間が少ない偶数枠を引ければ、スムーズに出られる可能性は十分にある。

 東京はオークスで14着に敗れているが、あの決め手を考えると、むしろ舞台は合うのではないかという気がする。同助手も「切れる脚は確実にある」と見ていただけに大きな変わりがあってもいい。(浅子 祐貴)

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