◆プロボクシング▽東洋太平洋スーパーバンタム級(55・3キロ以下)タイトルマッチ12回戦 中嶋一輝(TKO 3回2分57秒)大嶋剣心(15日・エディオンアリーナ大阪第2競技場)

 奈良・大和郡山市出身の東洋太平洋スーパーバンタム級王者・中嶋一輝(大橋)が、プロ21戦目で初の地元関西での凱旋(がいせん)試合に臨み、3度目の防衛を果たした。同級15位・大嶋剣心(一力)に3回TKO勝ち。

大橋ジム初の大阪興行で、メインイベンターを務めあげ、世界初挑戦を見据えた。

 サウスポーの中嶋は初回、相打ち覚悟で果敢に前へ出てくる大嶋に苦戦。だが2回、相手の動きを見極めると、鮮やかな左ストレートでダウンをゲット。3回終了間際にも左ストレートをヒットさせ、大嶋が大きくのけぞったところで、レフェリーが試合を止めた。ベルトを腰に戻した中嶋は「関西で初めて試合だったので、すごい気合、入りました。勝てて良かった」と安ど。大嶋について「すごいやりにくい選手。パンチが当たってくれて良かった」と敗者をたたえながら、謙虚に喜んだ。

 試合後の控え室では、昨年12月に2回TKO勝ちしたV2戦の相手・辰吉寿以輝(大阪帝拳)のあいさつを受け、笑顔で記念撮影した中嶋。3連続KO勝ちでの地域王座V3で、目指すは世界のベルトのみ。大橋ジム同僚には、同学年で同階級の世界4団体統一王者・井上尚弥がいる。現在、世界同級ランキングでWBC6位、WBA10位につける32歳は「尚弥が(階級を)上げた時に狙えるよう、世界ランク上げて頑張ります」と高らかに誓った。

 通算成績は中嶋が18勝(15KO)2敗1分け、大嶋が9勝(5KO)4敗1分け。

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