◆明治安田J2第19節 藤枝1―0富山(15日、富山)

 ジュビロ磐田は今季最多タイのゴールラッシュで、愛媛に4―0と大勝。後半22分にDFリカルドグラッサ(28)が先制点を決めるなど、リーグ戦で7戦負けなし(4勝3分け)となった。

藤枝MYFCは富山を1―0で下し、今季初の2連勝&公式戦4戦負けなし(3勝1分け)。後半19分にMF川上エドオジョン智慧(ちえ、27)が古巣へ“恩返し弾”を決めた。リーグは前半の19試合を終え、磐田はJ1昇格プレーオフ圏内の6位、藤枝は12位で折り返した。

 今季、藤枝に加入した川上が技ありのゴールを決めた。後半19分、スローインの流れから3対1の数的優位になるとゴール前へダッシュ。左からのパスを受け「ファーストタッチでGKが詰めてきた。股下しかないと狙いました」。相手GKとぶつかりそうになる至近距離から股下を抜くシュートを決め、ベンチ前では須藤大輔監督(48)と抱き合って喜んだ。「危ない場面もあったけど、みんなに助けられた。チームの役に立てたかな」と笑った。

 思い出の地で成長した姿を披露した。17年に入団したJ2徳島では出場機会に恵まれず、18年は富山(当時J3)に期限付き移籍した。

当時も指揮を執っていた安達亮監督(55)の下で実力を開花させ、リーグ戦24試合に出場。「富山に着いたとき、懐かしさを感じました。7年前と比べて、自分は成長したかなと考えた。安達さんは自分の良さを出すことや、いろんなアイデアを教えてくれました」と感謝した。

 その後も向上心は衰えることなく、今オフは群馬から藤枝に移籍して再スタートを切った。「今も成長したい一心です。プレーの質、守備面、ドリブルも全体的に伸びている」と今季は14試合に出場。リーグ前半戦を終えてチームは6勝4分け9敗と苦戦しているが「勝てる内容の試合を落とすことも多かったけど、紙一重で勝てている。後半戦はもっと流れを良くしていきたい」と誓った。恩返し弾を機に、さらなる飛躍を目指す。

(中田 康博)

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