陸上の東海高校総体が20日、三重交通Gスポーツの杜伊勢陸上競技場で開幕する。女子400メートル障害で小笠の鍋田彩奈(3年)が出場。
県総体決勝では昨年の自己記録の1分4秒38を大きく上回る1分2秒16で優勝。同種目のランキング2位で、6位以内に与えられる全国出場圏内につけている。小3のころから陸上を始めたが、目立った実績はなく「高校入学時は東海出場が目標だった」。昨秋は初めて全国規模のU18競技大会の300メートル障害に出場したものの、直前にへんとう炎にかかって力を発揮できず予選落ちした。
転機はオフだった。県合宿に呼ばれ、短距離の選手とともに練習したことが大きかった。「走力が足りなかったけど、スピードがついたのが良かったと思う」。今春に自己ベストを連発し、成長を実感した。
中2の3月に父・真さんが47歳の若さで死去。前年のクリスマスに単身赴任地だった愛知県内で倒れ、約3か月後に帰らぬ人となった。「仕事が忙しくてなかなか会えなかったけど、運動会には来てくれました。
(塩沢 武士)
◆鍋田 彩奈(なべた・あやな)2007年7月15日、浜松市生まれ。17歳。小2の時に菊川陸上で競技を始めた。家族は母、兄、祖父。159センチ。