◆プロボクシング ▽WBO世界ウエルター級(66・6キロ以下)タイトルマッチ12回戦 王者ブライアン・ノーマン―佐々木尽▽東洋太平洋同級王座決定戦12回戦 田中空―小畑武尊(6月19日、大田区総合体育館)
“ハマのタイソン”の愛称で知られる東洋太平洋ウエルター級7位・田中空(大橋)が17日、横浜市内のホテルで行われた公式記者会見に出席。デビュー4戦目でのタイトル獲得に意欲を見せた。
世界初挑戦するWBO世界同級2位・佐々木尽(八王子中屋)が返上して空位となった王座を、元日本同級暫定王者で東洋太平洋同級3位・小畑武尊(ダッシュ東保)と争う田中は「今まで一番練習してきた。試合当日は練習の成果を出せるよう頑張ります」と父の強士トレーナーの隣で言葉に力を込めた。小畑の試合は会場でも見たことがあるそうで「やってみないと分からない。いい試合をしたい」と話した。
2023年全日本同級選手権優勝などアマチュア5冠の実績をひっさげ、2024年6月にプロデビュー。身長165センチと同級としては小柄ながら、初陣で初回TKO勝ちを決めると、10月の2戦目でも2回TKO勝ちと元世界ヘビー級王者マイク・タイソン(米国)のようなハードパンチャーぶりを発揮。3戦目を前に日本、東洋太平洋ランキングに名を連ねた。今年3月の3戦目もフィリピン選手に4回TKO勝ちして3戦連続KO勝利。所属ジムが横浜市にあることなどから“ハマのタイソン”と呼ばれている。
「1ラウンドから攻めていく形になる。空のボクシングで戦ってほしい」と強士トレーナー。プロモーターで師匠の大橋秀行会長(60)は「世界戦のセミファイナルで試合をするのはアピールになる。
対戦相手の小畑は大分・別府市にある所属ジムで練習を重ねてきた。「スパーリング相手がいないと言われている中、ジムの会員さんも一緒に映像を見るなど協力してくれた。一人で強くなったとは思っていない。プロになって10年。ようやくこの舞台に来られた。10年で培ったものを全部出して勝ちたい」と正規タイトル奪取に闘志を燃やした。
戦績は24歳の田中が3戦全勝(3KO)、26歳の小畑が14勝(6KO)7敗1分け。
興行は、NTTドコモ映像配信プラットフォーム「Leminoプレミアム」で配信される。