冠婚葬祭事業を手掛ける株式会社サンセルモ(東京・港区)が17日、プロ野球・広島東洋カープの公式ライセンスを受けた「カープ棺」を発売した。同社によると、プロ野球球団と棺のコラボレーションは初めてという。

 「最期まで推しとともに旅立ちたい」という思いに応えるべく作られた棺で、細部まで「カープ愛」を感じられる特別仕様となっている。カラーは、カープの象徴である「赤ヘル」をイメージした鏡面レッド塗装が施された「カープレッド」と、白地のホームユニホームから着想を得た「カープホワイト」の2色展開。「カープレッド」は「お顔の窓部分は通常よりも大きく、お別れがしやすい形になっています」。内装にはCARPのロゴ入りサテン生地を使用し「鯉のように天国へ一気に駆け上がってほしい」という願いが込められている。装束の素材・デザインにもこだわっており、カープのロゴやカープ坊やの刺しゅうを入れることができる。

 実物は広島市のサンセルモ玉泉院吉島中央会館に展示中で、入棺体験も行われている。体験会では「入棺体験なんて縁起でもないと思っていたが、やってみると心が整った気がする。むしろ今をどう生きるかに意識が向きました」(74歳男性)などの声が上がった。

 カープ棺を製造した株式会社共栄の栗原正宗社長は「最期まで大好きなカープとともに、自分らしく旅立ちたいというファンの皆さまの声をもとに開発しました。赤ヘルを思わせる鮮やかな赤やカープロゴなど、細部にまでカープ愛を込めています」とコメントしている。

 

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