◆府中牝馬S追い切り(18日、美浦トレセン)
週末に行われる2重賞の追い切りが18日、東西トレセンで行われた。73回府中牝馬S・G3(22日、東京)は、2勝クラスを勝って臨むカニキュルが抜群の動きを見せた。
完全にひと皮むけた。カニキュルは、美浦・坂路でこの日の2番目に速い時計となる51秒6(ラスト1ハロン12秒6)をマーク。抜群の行きっぷりで脚力の高さをまざまざと見せつけた。菊沢調教師は「ウッドだと動きすぎてしまうから、オーバーワークにならないように坂路でやった。これくらいは動ける馬ですから」とキッパリ。6か月ぶりの前走を使われたことで「格段に良くなっていますよ」と状態面に自信をのぞかせた。
前走は3番手から見せムチだけで上がり3ハロン32秒9の末脚を繰り出し、3馬身半差の大楽勝。かねてから素質の高さは評判だったが、休養の効果で体がひと回り大きくなり本格化の時を迎えようとしている。格上挑戦となる今回でも、52キロの軽ハンデなら勝機は十分だ。
課題は、戸崎も「コントロールが難しい」と話す折り合い面。トレーナーは「前走でスローペースを経験したことが生きると思います。重賞なら序盤のペースも流れると思うし、継続騎乗なのも心強いですね」と言葉に力を込めた。