◆プロボクシング ▽76・2キロ契約 〇森脇唯人(判定)ベク・ハソ●(19日、東京・大田区総合体育館)

 東京五輪男子ミドル級代表の28歳、森脇唯人(ワールドスポーツ)が、76・2キロ契約8回戦で韓国王者のベク・ハソ(34)に3―0の判定で快勝し、プロデビュー戦を白星で飾った。

 1回から積極的にジャブを放ち、ペースをを作っていくと、3回には左ストレートでダウンを奪った。

最終8回にはベクの猛攻を浴びたが、3人のジャッジの採点は77―74、78―73、79―72と3者とも森脇を支持した。

 試合後には開口一番「課題ばかりです」と反省を口にした森脇。「自分のスタイルは攻戦的ではあるが、狙いすぎて倒しに行き過ぎた。かっこつけすぎた」と3回にダウンを奪ってから力んでしまったとを明かした。試合前には「楽しみで仕方ない」と話していた28歳は「プロのデビュー戦ということで、新人のノリで楽しみながら戦った」と振り返った。

 昨夏の24年パリ五輪へ2大会連続代表入りを目指したが、昨年のパリ五輪代表選考会・全日本選手権で敗れた。アマに残らずプロ転向を表明し、5月20日に東京・後楽園ホールで行われたプロテストに受験し、8回戦の試合が可能となるA級ライセンスに合格。今日がプロデビューとなった。「世界王者になるためがここに来た理由」。スーパーミドル級はこれまで日本人が世界王者になったことのない階級。前人未到の境地に向かって歩き始めた。

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