19日のプロボクシングWBO世界ウエルター級(66・6キロ以下)タイトルマッチで、王者ブライアン・ノーマン(24)=米国=に5回KO負けした同級2位の佐々木尽(23)=八王子中屋=が、試合から一夜明けた20日、自身のSNSで心境を報告した。

 佐々木は5回、左ボディージャブの打ち終わりにノーマンの左フックを食らい、KO負け。

日本人初のウエルター級世界王者の夢には届かなかった。

 自身のX(旧ツイッター)で「昨日の世界タイトルマッチはKO負けでした。この試合に全て賭けてきましたが本当に残念な気持ちでいっぱいです。僕のことを応援しに駆けつけてくれた皆様、配信から応援してくれていた皆様、初のウェルター級王者になるところをお見せすることができず本当に悔しく、申し訳ない気持ちでいっぱいです」と報告。

 「入場の時に皆様の応援の熱をすごく感じパワーをもらったのに、皆様の期待に応えられず申し訳ございませんでした。そしてチャンピオンのブライアンノーマンJr.選手僕と戦ってくれて本当にありがとうございました」と続け、「この1日の6月19日世界戦の経験は僕の人生で最も深い挫折、学び、経験になりました。人生上手(うま)く行かないもんだ」と心境を明かした。

 ノーマンの左フックでダウンした際に、後頭部を強打。リング上から担架で運ばれ、大事を取って病院に緊急搬送された。所属ジムは昨夜、試合1か月半前までの記憶が飛び、試合が決まったことも覚えていないと説明していた。

 佐々木は一夜明け、「そして映像を見て担架で運ばれている光景を見ました、ここは全く覚えてませんが沢山(たくさん)の方が拍手してくれていてありがとうっていう言葉を聞き凄く感動したと共に悔しい気持ちでいっぱいです」と一部記憶が飛んでいることを明かし、「本当に皆様昨日は応援して頂きありがとうございました」と感謝の言葉で締めた。

 佐々木が挑んだウエルター級は、ミニマム級(47・6キロ以下)からミドル級(72・5キロ以下)までの13階級で日本人が唯一戴冠したことがない最激戦階級。

同級の世界戦の日本開催は、36年ぶり3度目。日本人選手の同級での世界挑戦は、16年ぶり6度目(5人目)だった。

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