日本陸上競技連盟は20日、東京世界陸上(9月13~21日)の日本代表選考を兼ねた日本選手権(7月4~6日、東京・国立競技場)のエントリー(登録)リスト(暫定版)を発表した。
全種目を通じて、唯一、ターゲットナンバー(出場上限人数)がない男子5000メートルには、有効期間内(2024年1月1日~2025年6月11日)に申し込み資格記録(13分38秒00)を突破した92人がエントリーした。
92人のうち、実業団選手が多数を占める中、持ちタイムトップ(13分9秒45)の佐藤圭汰(駒大4年)、マラソンで日本学生記録(2時間6分5秒)を持つ青学大の黒田朝日(4年)、今年1月の箱根駅伝1区で区間賞を獲得した中大の吉居駿恭(4年)ら学生も22人がエントリーした。大学別では中大は8人、青学大が4人。学生ランナーの活躍も期待される。
また、福島・学法石川の増子陽太(3年)が高校生として唯一、エントリーした。
すでに東京世界陸上日本代表に内定している女子やり投げで23年ブダペスト世界陸上、24年パリ五輪金メダルの北口榛花(JAL)は2年連続5回目の優勝を目指す。
同じく世界陸上日本代表に内定している男子3000メートル障害で21年東京五輪7位、24年パリ五輪8位の三浦龍司(スバル)、男子110メートル障害で24年パリ五輪5位の村竹ラシッド(23)=JAL=はエントリーしなかった。
5月3日の静岡国際女子400メートルで日本記録(51秒75、丹野麻美)より速い51秒71をマークして優勝したフロレス・アリエ(日体大3年)は100メートル、200メートル、400メートルと3種目にエントリー。静岡・浜松市出身のフロレスは、父はペルーと日本、母はペルーとイタリアにルーツを持ち、ペルー国籍だったが、18日に日本国籍を取得したことが官報で告示されたばかり。400メートルでは開催国参加標準記録(51秒74)を突破しており、東京世界陸上出場を狙う逸材として注目されている。
男子800メートルは日本記録(1分44秒80)を持つ駒大の落合晃(1年)、女子800メートルは日本記録(1分59秒93)を持つ東大阪大敬愛高の久保凛(3年)が、ともに大会連覇と日本代表を目指す。