俳優の堤真一と山田裕貴が23日、都内で行われたダブル主演映画「木の上の軍隊」(平一紘監督、7月25日全国公開)の東京完成披露上映会に登壇した。

 小説家で劇作家の井上ひさし氏が実話から原案を構想し、こまつ座で何度も上演されている舞台を映画化。

太平洋戦争末期の沖縄・伊江島を舞台に、厳しい上官・山下一雄(堤)、故郷の沖縄から出たことのない純朴な新兵・安慶名セイジュン(山田)が激しい銃撃から逃れようと葉が生い茂るガジュマルの木に登り、終戦を迎えたことも知らずに2年もの間、木の上で生き抜く様子を描く。

 この日は沖縄の慰霊の日。沖縄ではすでに先行公開されている同作。堤は「うれしい反面、緊張しています。沖縄の舞台あいさつではみなさんにこにこしてた。今は裁判にさらされているかのような(笑)」と東京での初めての舞台あいさつに緊張の様子。

 山田は「めちゃくちゃうれしいですよ。見てもらえるのが一番なので。戦争に目を向けてくれる方がこんなにいるんだと。それが本当にうれしいです」と語った。

 実話を元にしたストーリー。オファーを受け、演じきった堤は「やってよかったと思っているし、やるべきだったんだなと」と改めて話した。

 全編沖縄ロケ。木の上での撮影について堤は「僕は今年60。60歳で木の上に登って見る景色ってすてきなんですよ。守られているという感覚はあの木でなければ」と振り返った。

 初共演のふたり。堤は山田について「うそのない人。まっすぐだし、スタッフからも愛されてた」と話し、山田は「僕より絶対おしゃべりなんですよ」と堤について話した。

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