新日本プロレスは29日、来年1・4東京ドームで引退する棚橋弘至がプロデュースする「TANAHASHI JAM~至(いたる)」(愛知県体育館(ドルフィンズアリーナ)を開催する。

 今大会は、数々の名勝負を刻んできた愛知県体育館での最後のプロレス大会。

棚橋は「第1試合」で田口隆祐、海野翔太と組みLEONA、高橋ヒロム、藤波辰爾と対戦。さらに「ダブルメインイベント2」で丸藤正道とのコンビで大岩陵平、清宮海斗と対戦する。さらにIWGP世界ヘビー級王者の後藤洋央紀がザック・セイバーJr.と8度目の防衛戦を行うなど豪華カードが用意された。

 大会前日の28日には名古屋市内で後藤とザックが公開記者会見を行った。後藤は2・11大阪大会でザックを破り王座を奪取。5・9米オンタリオ大会で再戦が組まれたがダブルフォールの引き分けで後藤が防衛に成功した。今回の再戦にザックは「俺がイギリス人で最高のテクニカルレスラーだということはみんな知っているが、この俺でさえIWGP世界ヘビー級王者になるのに20年かかった。そしてその王座をようやく取り戻せるという再戦がようやく叶ったアメリカでの一戦だったが、ダブルフォールというかたちに終わってしまって正直時間のムダだったと思う。ただ、その雪辱を俺の大好きな土地、この名古屋ではたせる。明日残念ながら最後のドルフィンズアリーナでのプロレス興行となるが、そこで俺の雪辱をはたせるというのは今からとても楽しみである。俺がIWGP世界ヘビー級王者になって、世界で一番のテクニカルレスラーということだけでなく、シンプルに俺が世界で一番強いってことを証明してやろう思う」と予告した。

 後藤は「前回のアメリカ大会、ザックが言ったようにダブルフォールという誰も納得しないそんなモヤモヤを引きずったまま『G1』に突入することはできません。

明日、ザックとの決着をシッカリつけてIWGP王者として『G1』に挑みたいと思います。明日は誰よりも光ってみせますよ」と返り討ちを誓った。

 ザックは「明日勝利したら2回目のチャンピオンということではなく、第1期からの続きの物語であると俺は考えている」と掲げ「その先にあるIWGP世界ヘビー級王者として『G1』を優勝するという史上初の記録を俺自身が打ち立てたいと思う」と誓った。後藤は「2月に闘ったときから7度の防衛戦を経て、その防衛戦を重ねるたびに俺はさらに強くなっていると、そう確信していますので」と警戒し「あの2月のときと同じような感じになるかはわかりませんけど、今持てる自分の力を最大限に出すだけです」と明かした。

 またザックは「『棚橋JAM』で自分が勝利した暁には、社長の力を最大限に利用して自分を輝かせようとしている棚橋弘至に、リング上で『TANAHASHI JAM』にちなんでジャムを提供してもらいたいと思う。ストロベリー、ママレード、なんの味でもいいので絶対にジャムを俺にプレゼントして欲しい。そしてジャムだけじゃなく、生け花もリング上で渡すべきだと思う」と要望し「その美味しいジャムを堪能した後、2つ目の目標としてはこのIWGP世界ヘビー級のベルトを世界中で防衛していきたい想いがある。メキシコはもちろん、『Forbidden Door』が開催されるロンドンでも防衛したいし、そして日本国内でも新日本以外の団体でも防衛戦を行いたいと思う。また、オフの期間で俺はアジアを旅してきたんだが、その中でとても気に入ったフィリピンでもやってみたいと思うし、今まで新日本プロレスがリーチできなかった国や団体でも防衛を重ねていきたい」と構想を披露した。

 一方の後藤は最後の愛知県体育館での試合に「地元が近いということで、よく昔から観に行かせていただいた会場でもあります。思い入れすごく強いので、本当に最後のプロレスの大会に相応しい試合を愛知県体育館でお見せしたいと思います」と誓った。

 ◆6・29愛知県体育館全対戦カード

 ▼第0試合 10分1本勝負(午後4時半開始予定)

村島克哉 vs 小田嶋大樹

 ▼第1試合 棚橋弘至プロデュース試合「時空を超えた縁(えにし)と継(つなぐ)」30分1本勝負

田口隆祐、海野翔太、棚橋弘至 vs LEONA、高橋ヒロム、藤波辰爾

 ▼第2試合 棚橋弘至プロデュース試合「本隊最強クインテット結成」30分1本勝負

YOSHI―HASHI、矢野通、タイチ、石井智宏、上村優也 vs チェーズ・オーエンズ、ドン・ファレ、高橋裕二郎、成田蓮、“キング・オブ・ダークネス”EVIL

 ▼第3試合 棚橋弘至プロデュース試合「壁を超えてゆけ」NEVER無差別級選手権試合 60分1本勝負

王者・ボルチン・オレッグ vs 挑戦者・永田裕志

 ▼第4試合 棚橋弘至プロデュース試合「ドラゴン・キッド参戦」30分1本勝負

マスター・ワト、YOH、エル・デスペラード、ドラゴン・キッド vs 金丸義信、DOUKI、SHO、SANADA

 ▼第5試合 NJPW WORLD認定TV選手権試合 オープンチャレンジマッチ 15分1本勝負

王者・エル・ファンタズモ vs 挑戦者・?

 ▼第6試合 棚橋弘至プロデュース試合「付き人対決! 棚橋イズムが見たい」

30分1本勝負

X、鷹木信悟、辻陽太 vs ジェイコブ・オースティン・ヤング、カラム・ニューマン、グレート―O―カーン

 ▼ダブルメインイベント1 IWGP世界ヘビー級選手権試合

王者・後藤洋央紀 vs 挑戦者・ザック・セイバーJr.

 ▼ダブルメインイベント2 棚橋弘至プロデュース試合 30分1本勝負

丸藤正道、棚橋弘至 vs 大岩陵平、清宮海斗

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