日本相撲協会は30日、大相撲名古屋場所(7月13日初日、愛知・IGアリーナ)の新番付を発表した。新入幕となった琴栄峰(佐渡ケ嶽)が師匠の佐渡ケ嶽親方(元関脇・琴ノ若)とともに、愛知・名古屋市内の部屋宿舎で会見した。
番付表に載った自身のしこ名を指差し、「小さい頃から見てきた1番上の番付に憧れがあったので、そこに自分も載れてうれしい」と笑顔で語った。
埼玉栄高を経て、22年初場所で初土俵を踏み、24年九州場所で新十両。十両を4場所で通過した。兄は同部屋で幕内・琴勝峰。名古屋場所では兄弟そろっての土俵入りの可能性もあるが、「そこは目標にしてきたところでもあったので、うれしい。やっと兄が戦ってきている土俵に立てるので、身が引き締まる思いがある」と口にした。
兄弟で切磋琢磨(せっさたくま)する姿について佐渡ケ嶽親方は「先場所、琴勝峰はケガをして全休かなと思ったが、本人の意志で『出たい、出してください』という強い気持ちがあった。琴栄峰の成績を見ながら、奮い立ったのではないかと思う。やはり琴勝峰にとっても琴栄峰の下から追い上げてくるというのが、1番いいところで、琴栄峰は琴栄峰で兄を早く抜きたいという気持ちはすごく強くあるので、本当にいい感じできている」と話した。
また名古屋場所前に部屋で訪れた韓国旅行に、琴栄峰は両親を招待したという。佐渡ケ嶽親方は「親孝行で、感謝の気持ちを持っている。親孝行するという感謝の気持ちが、ある子はどんどん強くなると思う。
新入幕の土俵へ向けては「普段師匠から教えてもらっている、相手の中に入っての速い攻め。幕内でもスピード感ある相撲を取りたい。新入幕優勝を目指して頑張る」と意気込んだ。