寺地拳四朗　サンドバルに脱帽「本当に強くて、崩しきれなかった」…５回ダウン奪うも１ー２判定負けで王座から陥落 (2025年7月30日)

◆プロボクシング ▽ＷＢＣ＆ＷＢＡ世界フライ級（５０・８キロ以下）タイトルマッチ１２回戦（３０日、横浜ＢＵＮＴＡＩ） 統一王者・寺地拳四朗（ＢＭＢ）―ＷＢＣ２位、ＷＢＡ３位リカルド・サンドバル（米国） ＷＢＣ＆ＷＢＡ世界フライ級統一王者・寺地拳四朗（３３）＝ＢＭＢ＝は、ＷＢＣ２位、ＷＢＡ３位リカルド・サンドバル（２６）＝米国＝に判定で敗れ、統一王座を失った。ＷＢＣ王座は２度目、ＷＢＡ王座は初防衛に失敗。戦績はサンドバルが２７勝（１８ＫＯ）２敗、寺地が２５勝（１６ＫＯ）２敗。 序盤からジャブを突いて前に出た拳四朗。５回には絶妙なワンツーでサンドバルからダウンを奪った。だが、挑戦者は王者のパンチのタイミングを合わせてカウンターで反撃。拳四朗の顔はラウンドごとに腫れ上がった。 試合は判定へ。何度も右手でガッツポーズを作るサンドバルに対し、顔を腫らした拳四朗は目を赤くした。ジャッジ一人が１１４―１１３と拳四朗を支持したものの、残る２人は１１５―１１２、１１７―１１０と挑戦者に軍配を上げた。寺地は「サンドバル本当に強くて、崩しきれなかった。強かった。（印象と）違ったところはないけど、思ったより崩すのが難しかった」と相手に脱帽した。 今年３月、前ＷＢＡ王者のユーリ阿久井政悟（倉敷守安）に１２回ＴＫＯ勝ち。拳四朗は世界スーパーバンタム級４団体統一王者・井上尚弥（大橋）に続いて日本人では史上２人目となる複数階級での王座統一を果たした。 ５月には米ロサンゼルスで合宿を実施。これまで数多くの世界王者を育て、現在はＷＢＣ＆ＩＢＦ世界バンタム級統一王者の中谷潤人（２７）＝Ｍ・Ｔ＝を指導するルディ・エルナンデス・トレーナーのもとで、ディフェンス面を強化に努めたが、実を結ぶことはかなわなかった。寺地は「今は悔しさはそれはあります。（今後は）今はなんとも言えないかなという感じ」と話した。