「名探偵コナン」などで知られる人気漫画家・青山剛昌さんが18日、東京・浅草寺に日本テレビ系アニメ番組「真・侍伝 YAIBA」(土曜・後5時半)のキャラクターを描いた直筆の大絵馬を奉納した。同所の大絵馬奉納は大正時代に行われて以来、約100年ぶりとなる。

 晴天の五重塔前で青山さんと主人公・鉄刃(くろがね・やいば)が絵馬にかけられた赤い幕を外すと、見守ったファンや観光客から感嘆の声が漏れた。樹齢200年以上のクスノキを使用した大絵馬に描かれたのは刃、峰さやか、大和撫子など、10のキャラクター。マジックや墨を使用し、3日かけて完成したという。

 青山さんは「テーブルに乗せて中腰で描いたので、腰が痛かったです。木目にかぶらないよう、いいところを探して。刃から描きました」と振り返った。「YAIBA」の連載が終了して30年以上が経過。大絵馬と連載時の絵を比べ、「刃が優しい顔になっちゃいましたね。コナンくんに似ていますよ」とほほ笑んだ。

 青山さんのほかには3代将軍徳川家光、歌川国芳などの絵馬が奉納されている。「絵馬が保管されている倉庫を見せていただきましたが、勝海舟とかすごい方ばかり。俺でいいのかなと思いました。

これから奉納される方に、こんな絵でもいいんだと思ってもらえたら」と語った。

 「YAIBA」は、週刊少年サンデーで1988年から93年まで連載された冒険活劇。92年、第38回小学館漫画賞・児童漫画部門を受賞した。今年4月から青山さんがシナリオ監修を務める「真・侍伝 YAIBA」の放送が始まった。

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