俳優の織田裕二が31日放送のTBS系「日曜日の初耳学」(日曜・午後10時)でインタビュー企画に出演。自身の代表作「踊る大捜査線」シリーズへの思いを語った。

 織田が主役の熱血刑事・青島俊作を演じた大ヒットシリーズ。ドラマ撮影時から「これ、映画にしたらおもしろい。映画館に人呼べるよ」と感じた織田がプロデューサーに提案したこともあり映画化が実現。1998年公開の第1作は興行収入100億円超えの大ヒットとなった。映画化がうれしく「僕の中でパート1(映画1作目)で全部消化した。夢かなったし、やりたかったことはできたし、『踊る』って作品においては、これで終わりでもいいと思っていたんです」と自分の中で区切りをつけたという。

 心を変えたのは共演した、先輩ベテラン刑事役いかりや長介さん(2004年死去、享年72)から一度だけもらった手紙。「青島よ…いい加減集めろ」と劇中の関係性を再現するような文面で「俺もそろそろ待ちきれねえぞ。年齢が年齢だし早く作れ」と訴えられたという。織田を演技の師匠と仰いでいたいかりやさんは2作目の撮影中、すでに顔がむくんでおり、織田は病気であることは察していた。

 映画2作目が公開された翌2004年、いかりやさんは死去。織田は「いよいよ、和久さん(いかりやさんの役名)がいなくなったらもう終わりだな、と思ってあきらめた。

もうこの作品はできないだろう、と」と再度区切りをつけた。

 7年後、再び映画化の話をプロデューサーに持ちかけられたが「どうしたって隣に和久さんの席がある」と、難色を示すと引っ越し、環境を変え「ここからもう一度立て直す」と説得され、「よっしゃ、って、終わってエンジンをもう1回かけ直したんです。ここから、もう一生やるぞっていうくらいの気合でいったんです。もうライフワークにしようって。『踊る』を」と心に決めたという。

 ところが方針が変わって終了に傾き、12年放送のドラマは「THE LAST TV」とサブタイトルが付けられた。「え~!?って。俺は一生やるつもりでいたのに、終わっちゃったの!?」と衝撃の事態に直面。「踊る―」のことを考え他局で刑事物の役は引き受けないようにしてきたが「最近、刑事の役を(オファー)受けるように」したんですよと話していた。

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