日本代表MF堂安律(27)=ドイツ1部フランクフルト=は、同DF長友佑都(38)の言葉を胸に、チームを引き締めた。アジア予選で見せてきたような、ボールを握って主導権を奪うスタイルが、メキシコら強豪にどこまで通じるのかのテストは米国遠征の大きなテーマ。

一方で「ただそれは1つの手段に過ぎない。例えば明日の試合で通用しない時に(ボールを持つ狙いを)やめる潔さも必要。W杯では守る時間帯も絶対ある。どんな手段でも勝つことが必要」と話した。

 長友が14年ブラジルW杯で感じた悔しさを、血肉にする時だ。当時はMF本田、香川らを要した攻撃的なチームで大会に挑んだが、1次リーグ1分け2敗で敗退。戦い方の引き出しが少なく、アジアでは通用した攻撃面が封じられた時の次の一手が足りなかった。

 「(長友)佑都くんがブラジルW杯で経験したことを、今も選手に伝えてくれています。そういう意味でも彼の存在は大きい」と堂安。守備からのカウンターを基本戦術に16強入りした22年カタールW杯からの進化が必須。「頑固にならずというか、ボールを持つことにプライドを持ちすぎないように」と続け、柔軟な戦い方の必要性を強調した。

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