藤井聡太王位=竜王、名人、王座、棋聖、棋王、王将=に永瀬拓矢九段が挑戦する第66期王位戦七番勝負第6局が9日、東京・渋谷区の将棋会館で始まった。

 本局は静岡・牧之原市「平田寺」で指される予定だったが、5日に同市で竜巻が起き、市内の住宅、ライフラインに被害が出た。

負傷者も出ており、同日中に杉本基久雄市長は開催辞退を申し入れた。代替として本局は、将棋会館で行われる。今年1月の移転以降、同所で2日制対局をするのは初めて。

 5局終えて、藤井の3勝2敗。藤井は開幕3連勝で一気に6連覇に王手をかけたが、永瀬は反撃を開始。これまで2度の2日制対局ではいずれも4勝1敗で藤井の防衛に終わっていたが、今シリーズでは永瀬が2勝返している。第5局を終え、2人は過密日程の中、第6局を迎えた。藤井は伊藤匠叡王との王座戦第1局に臨み、6日朝にシンガポールから帰国。永瀬も香川遠征を含む2局を戦っている。

 持ち時間は各8時間。藤井の先手で行われる。昼食休憩は両日とも12時30分から1時間。

2度のおやつも提供される。封じ手は午後6時に行われ、10日の午前9時から指し継がれる。終局は10日の夜になる見込み。

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