女優の吉高由里子(37)が、演出家の蓬莱竜太氏(49)が作・演出を手掛ける舞台「シャイニングな女たち」(12月に東京、来年1月に大阪、福岡、長野、愛知で上演)に主演することが9日、分かった。昨年、主演を務めたNHK大河ドラマ「光る君へ」終了後、初の女優業となる。
2022年の「クランク・イン!」以来、3年ぶりの舞台で、約10年前から熱望していた蓬莱氏との初タッグとなる。吉高演じる主人公の金田海は社会人として働きながら、他人の告別式に紛れ込み、ビュッフェを食べて帰る行為を繰り返す。ある日、偶然に入った会場では大学時代にキャプテンを務めた女子フットサル部の後輩の告別式が行われていた―。社会的テーマに鋭く切り込みながらも、キャラクターの魅力とユーモアで観客の心を揺さぶる群像劇だ。
吉高は蓬莱氏の印象について「子供のような凶暴な純粋さのある着眼点で作品を紡いでいる人」と語る。念願の初タッグに「初めてご一緒できる喜びと、これから何が待ち構えているんだろうという不安で心が騒がしいですが、この期間は心も体もたくさん動かすことになりそうです」と気合十分。「生身のままの姿を見守っていただけたらうれしいです」と呼びかけた。
蓬莱氏は「時々女性の物語を描いてきました。女性は否応(いやおう)なく闘わなければならないものが多いと常々感じているからです」と語り、本作について「現代の女性たちの物語」と説明。吉高には「闘いから逃げない強さとしなやかな明るさを勝手に感じていますが、今回は少々闘いに疲れ気味な社会人を演じてもらおうかと考えています」と期待を寄せている。