鹿島の鬼木達監督が2日、第33節G大阪戦(5日・メルスタ)に向けた茨城・鹿嶋市内でのトレーニング後に取材に応じた。

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 チームは9月の4試合を4連勝で終え、G大阪戦では5連勝を目指して戦う。

 10月に突入したが、鬼木監督はG大阪戦までを1つの区切りとして捉えることをチームに指示しており、盤石の5連勝で中断明けのラスト5節につなげたい構えだ。

 ここ数試合は、組織としての戦いに徹しながらも、その枠組みの中で、各選手が元々持っている「個性」を発揮できる選手が増えてきた。指揮官も「チームでやるべきことはあるが、その中で自分を出せる選手が徐々に増えてきているなと思います」と胸を張る。

 序盤戦は個性がなかなか見られなかった三竿健斗は、守備時のパワーをそのまま攻撃につなげることができるようになってきた。濃野公人もプレーをアップデートしつつ、昨季9ゴールの得点関与力を発揮しつつある。圧倒的個性を持つ知念慶も、何か吹っ切れたかのようにピッチを駆け回るシーンが増えてきた。

 「『自分』が見えてこないと、簡単にピッチには立てない。競争の中で個の力、『自分』を出してほしい」と語った鬼木監督は、19歳の松本遥翔、18歳の佐藤海宏の2人の若手サイドバックの名前を自ら挙げた。

 「今日のトレーニングで言えば、遥翔や海宏もそうだった。試合には出ていないし、なかなかメンバーにも入れないが、今日は迷いなく、思い切ってやるプレーがすごく出ていた。結局そこで勝負だし、それをやって初めて競争に入っていける。迷いがない選手が増えてきた印象があります」

 リーグ戦は残り6試合。

2位神戸との勝ち点差は4。年齢や在籍年数は関係なく、選手個々の「自分」の発揮が組織を強固なものとし、鹿島を勝利に導いていく。

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