◆明治安田J1リーグ▽第33節 浦和1―0神戸(4日・埼スタ)

 8位浦和は2位神戸にホームで1―0と勝利し、5試合ぶりの白星を挙げた。一方の神戸はリーグ戦7試合ぶりの敗北で、J1リーグ3連覇に向けて首位鹿島を勝ち点差4で追う中、手痛い黒星となった。

 9月のリーグ戦は4試合で1点も取れず2分け2敗と停滞し、優勝戦線から脱落した浦和。ホームに2位神戸を迎え撃ったこの試合では、攻守の新戦力、そして守護神がチームの流れを変えた。

 まず輝きを放ったのが、DFボザの出場停止により、左センターバック(CB)でJ1初先発したDF根本健太だ。流経大からJ1複数クラブが争奪戦を繰り広げた末、浦和に加入した大卒1年目のCBは、待ち望んだチャンスに自身も持ち味をいかんなく発揮した。抜群のジャンプ力を生かしたヘディング、利き足の左足からの鋭いパスで、DFラインから躍動感、そして攻撃のスイッチ役として前方へのスピード感を注入。神戸の元日本代表FW大迫勇也のもおくせず競り勝つなど、チームに新たな風を吹き込むプレーをみせた。

 しかし0―0の前半38分、神戸の元日本代表DF酒井高徳の折り返しが、浦和DF荻原拓也の手に当たってハンドの判定となりPKに。神戸のキッカーは今季11ゴールのMF宮代大聖。西川は左手を3度、けん制するかのように動かして待ち構えると、その左手とは逆の右側へ飛んだ宮司のキックを完璧なタイミングでセーブ。チームの危機を救い、前半は0―0でハーフタイムを迎えた。

 すると後半2分、浦和に5試合ぶりのゴールが生まれた。後半2分、MFサビオのFKを、元スウェーデン代表FWキーセテリンがヘディングでゴール右へとたたき込んで先制。

今夏に加入した190センチの大型FWは、これがJ1リーグ初ゴール。高さという持ち味を生かし、前4試合無得点と深刻なゴール欠乏症に陥っていたチームの負のサイクルを断ち切った。

 終盤はJ1で3連覇を狙う神戸の猛攻にさらされたが、後半41分には神戸MF汰木康也のニアサイドをおそったシュートを、西川が左足でファインセーブ。神戸の猛攻をしのぎ、ホームで競り勝った。

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