◇明治安田J2リーグ 第32節 山形2-1札幌(4日・大和ハウスプレミストドーム)

 北海道コンサドーレ札幌が、今季初のホーム3連敗を喫した。山形戦は前半29分、右ウィングバック(WB)で先発した白井陽斗(25)が右太もも裏を痛めて退場するアクシデント。

代わって入ったMF田中宏武(26)が奮闘するも、後半5、13分に失点。同26分に途中出場のMF宮沢裕樹(36)の今季初ゴールで1点を返すも、1―2で敗れた。暫定10位は変わらずも、次節にも自動昇格の可能性が消える窮地に追い込まれた。

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  札幌が1―2で迎えたラストプレー。MF高嶺朋樹(27)が同点を狙って放った左ミドルは、左ポストを直撃した。主将が天を仰いで絶叫し、悔しがった直後、試合終了の笛が鳴った。今季初の本拠地での3連敗。1年でのJ1復帰への道が遠のく、痛い黒星となった。

 序盤にアクシデントに見舞われた。右WBの白井が右太もも裏に痛みを感じ、前半29分に退いた。「アップもできていなかった」田中宏が、練習で入っていたのとは逆の右サイドで急きょ出場。持ち味のドリブルで好機こそつくるも、得点に絡めず「ゴールやアシストは付けたかった」と肩を落とした。

柴田慎吾監督(40)も「ゲームプランは大きく崩れた」と、不意の出来事で難しい戦いを強いられた。

 0―2から攻勢に転じ、宮沢の今季初得点で1点は返した。しかし同点、逆転とはならず、攻撃的サッカーを貫く指揮官は「前進、突破、崩しと、もっとアタックしていかないと」。そう課題を口にした上で「2失点してアグレッシブさが出るところは、マネジメントを含めて反省しないといけない」と後手に回る試合運びの改善に改めて着手する。

 勝ち点43で残りは6戦。この日、長崎が勝ち点59で暫定首位に立ち、2位で同58の水戸は5日の最下位・愛媛戦で引き分け以上なら同59以上に。札幌は次節19日のアウェー・富山戦で引き分け以下なら最大勝ち点59と、2チームの結果次第で2位以内の自動昇格の可能性は消える。崖っぷちも、宮沢は「簡単ではないが、勝ち点3を取れるのはサポーターではなく自分たち。最後まで歯を食いしばって勝つ姿を見せないと」と前だけを向いた。(砂田 秀人)

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