◆秋季高校野球神奈川県大会▽準決勝 横浜11―6東海大相模(5日・サーティーフォー保土ケ谷)

 春夏計5度の甲子園優勝を誇る東海大相模が、横浜との名門対決に敗れ、来春センバツ出場が絶望的になった。4日は5点ビハインドから1点差に迫ったが、降雨のため、5-6の7回裏無死一塁で継続試合に。

この日の再開後、すぐさま同点に追いついたが、8回には5失点と勝ち越しを許した。

 両校は今秋で7季連続、すべて準決勝以上で激突している。東海大相模はこの黒星で、横浜に公式戦では4連敗となった。

 試合後、エース左腕の三渡(みわたり)琢真(2年)は悔し涙を流した。前日の3回途中からリリーフ。粘投したが、8回には小野舜友(2年)に中前勝ち越し打、江坂佳史(2年)には左中間に満塁弾を献上した。

 「情けないピッチングをしてしまったので、申し訳ない。江坂の方が気持ちが上だったと思う。気持ちの面で負けた。自分の弱さがそこで出てしまった」

 前日、一時は1-6の逆境から、5-6と反撃していた。だが無情の雨が降り注ぎ、グラウンドもぬかるむ中、継続試合が宣告された。もしあの雨がなかったら。

勝負はどうなっていたか…分からない。

 「自分たちも流れが来ていたと思うんですが、横浜も切り替えてくるというのはみんなで話していたこと。自分たちが流れを切らせてしまうと、いつも横浜の流れは、あそこで絶対に点を取ってくるというのは分かっていた。野手が一生懸命1点取ってくれたのに、自分がそこで応えられなかったというのは力不足」と自らを責めた。

 今夏の決勝に続き、またも横浜に甲子園行きを阻まれた。しかし、やり返せるチャンスはまだある。試練の秋冬を乗り越え、強い心身を携えて、いつかリベンジを果たす。(加藤 弘士)

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