ジュニアの5人組・KEY TO LIT(キテレツ)が5日、千葉・ららアリーナ東京ベイで自身初のアリーナツアー「WAKE UP THE FOOL」(全国5都市20公演、計20万3000人動員予定)の千葉公演最終日を迎えた。結成約半年ながら、「何者にでもなれる無限の可能性がある」と自負する5人の個性が爆発したパフォーマンスで、鮮烈なツアーデビューを飾った。
「奇天烈」の巨大文字が浮かぶステージで初陣を飾った。「天」に乗った5人は、約14メートルから降臨。袖に「奇」の文字をあしらったド派手衣装の5人は「俺たちが最強で最高だと思わせます」「かかってこい、アリーナ!」とあおり、“キテレツワールド”にファン1万1000人を誘った。
2月に発表されたジュニア再編で誕生。トリッキーなグループ名が明らかになるとSNSは騒然となった。井上瑞稀(24)は「目指すはやっぱり『(キテレツ)大百科』超え!」と人気アニメを引き合いに宣言。猪狩蒼弥(23)も「(知名度では)今は圧倒的にコロ助さんが強いけど、超えていきたい」とライバル視した。
結成半年を過ぎたばかりの5人だが「同じ時代に同じ教科書で生きてきた」と、事務所の伝統と誇りを胸にまい進中だ。井上は、再編により複雑な思いも抱くファンの気持ちに寄り添い「今まで見てきた景色は消えることない。今は上手に笑えていない方もいると思うけど、僕たちはここにいる努力をやめない」と約束。中村嶺亜(28)も「デビューは絶対する。みんなと歩んできた道を正解にしたい」と揺るぎない覚悟をにじませた。
初ライブは、国立競技場でのコンサートを実現した、SMAPや嵐らの楽曲を中心に構成。SMAPの人気曲「Battery」では、電飾衣装をまとう革新的な演出でも沸かせた。事務所の伝統芸・ローラースケートでも魅せた猪狩は「新しい日本のエンタメを作る競争に俺たちは参加するし先頭を走る」と前を向いた。
最終盤には烈火がステージを包む中、新曲「Burn Down」を披露。爆発力あるパフォーマンスで5人の真価をステージに刻んだ。佐々木大光(23)は「みんなの歓声と笑顔を受け取って幸せ」と感謝。岩崎大昇(23)は「アリーナももちろん大きな会場だけど、俺たちには足りない。国立競技場に絶対立ちます。これは夢じゃなくて目標」と大舞台へ闘志をみなぎらせた。(奥津 友希乃)
〇…本ツアーのロゴデザインを担当した中村は、大学で油絵を学ぶなどアートの才能の持ち主。この日は、来春の個展開催をサプライズで発表した。事務所では、嵐・大野智、Kis―My―Ft2・千賀健永、timelesz・松島聡に次いで4人目で、ジュニアでは初。
◆佐々木 大光(ささき・たいこう)2002年5月20日、東京都出身。23歳。元7MEN侍。“タイコーズ”ブルー担当。「ポップとユーモアあふれるバラエティー担当として活躍します」
◆井上 瑞稀(いのうえ・みずき)2000年10月31日、神奈川県出身。24歳。元HiHi Jets。赤色担当。「キテレツでよかった。一歩ずつでいいから俺たちについてきて」
◆岩﨑 大昇(いわさき・たいしょう)2002年8月23日、神奈川県出身。23歳。
◆中村 嶺亜(なかむら・れいあ)1997年4月2日、東京都出身。28歳。元7MEN侍。ピンク色担当。「天下を取りに行きます。0・1秒も俺から目を離さないで。愛してるよ」
◆猪狩 蒼弥(いがり・そうや)2002年9月20日、東京都出身。23歳。元HiHi Jets。緑色担当。