プロレスリング・ノアは11日に両国国技館で「WRESTLE ODYSSEY」を開催する。

 第7試合のスペシャルタッグマッチで来年1・4東京ドームで引退する新日本プロレス棚橋弘至が参戦し「ALL REBELLION」清宮海斗と初タッグを結成。

丸藤正道、拳王と対戦することが決まった。

 スポーツ報知では清宮を直撃。7日に配信した前回のインタビューで棚橋と共闘する真意を明かした。今回は、宿敵の「T2000X」OZAWAへの思いを聞いた。

 OZAWAは「N―1」開幕戦となった9・8後楽園ホール大会の丸藤正道戦で左足のリスフラン靭帯(じんたい)を損傷し欠場。デビュー記念日となる9月15日には自身の「X」で「デビューしてちょうど3年の今日、足の靭帯再建手術をしました。丸藤さん、清宮さん、KENTAさん、拳王さんを始め、選手皆さん、ファンの皆様、ご迷惑とご心配をおかけして申し訳ありませんでした。因果応報というか、人の悪口を言っている人間はこうなる運命だったのかもしれません。反省します」とポストしたしたが、拳王が自身のYou Tubeチャンネル「拳王チャンネル」などで「仮病」と断じている。

 渦中の男は、両国大会の第4試合で遠藤哲哉、HAYATAと対戦する「T2000X」杉浦貴とドラゴンゲートのシュン・スカイウォーカーのセコンドに付く。清宮は、拳王が断じている仮病「疑惑」をどう捉えているのか。

 「あのケガに関しては、OZAWAがケガした後の試合(メインイベントでKENTA戦)だったので、ケガをしたシーンを自分の目で見ていますから、ケガ自体は、ケガをしたと思っている。

ただ、その後、アイツがXでポストしていることとか、めちゃくちゃウソくさいですけど」

 昨年も凱旋帰国直後に練習中の負傷で「左足立方骨骨折」と診断され欠場したが、11・17愛知県体育館大会で清宮を松葉杖で襲撃した。

 「OZAWAに関しては、去年のようなこともあるから本当かウソかって考えない方がいいんです。ただ、僕としては、アイツがいつ来るかもしれないという気持ちは常にありますよ」

 今年元日に日本武道館でOZAWAに敗れGHCヘビー級王座から陥落した。以後、ノアは昨年までガラガラだった会場の風景が激変。後楽園ホール大会がほぼ全大会で超満員札止めになるなどV字回復の途上にある。ただ、清宮自身は、いわばOZAWAの踏み台にされた形でこの活況をどう受け止めているのか。

 「OZAWAには感謝していますよ」

 意外な答えが返ってきた。「感謝」の意味を説いた。

 「闘う相手としては、僕の私生活のウソかホントか分からないようなでまかせを言って『ふざけんな!この野郎!』…必ずリベンジしてやるっていう気持ちはもちろんあります。ただ、アイツと闘ったことで今までは聞こえなかった周りの声が聞こえるようになったんです。それは、ブーイングもそのひとつで、今まで自分が気づけなかったことがアイツと試合したことでそこに目が向くようになりました」

 さらに続けた。

 「アイツと試合をするたんびに悔しいんですけど、自分の中の何かが引き出されている感じがするんです。

アイツと試合すると他の人との試合では感じない何かが自分の中で沸いてくる感じがする。アイツとの闘いは、終わらない闘いですから、これから試合をすることでどんどん新しい部分が出てくるんじゃないかなと思います」

 そして決意を表明した。

 

 「アイツがリングに帰ってきた時には、アイツが悔しがるくらいトップ立ってやるっていう気持ちですよ。ただ今の僕は横向きですから…横向きの状態でデッカイことって言えないんですよ」

 前年覇者でありながら今年の「N―1」ポスターは横向きの写真を採用された。さらに最新のTシャツも「横顔」がデザインされた。

 「おかしくないですか?前年度覇者なのにポスター横向きで…。それでN―1へ向けて『ど真ん中とってやる!』って宣言したのにN―1で負けて横向きが継続になってTシャツも横向きですよ!だから、今の僕は、会社から押されてないんですよ。新しいスターが出てきて『もう清宮海斗はいいだろう』っていうムードをひしひしと感じてますよ」

 横顔Tシャツに不満をさく裂させた。

 「自分で横顔のデザインをアイデアしませんよね?あれは、グッズ担当者の仕業ですよ。あり得ませんよ!だけど、今の僕は、結果出してないんで、横顔にされても何も言えない状態なんです。だから自分の力ではい上がっていくしかない。そのためには目の前のものを1試合1試合つかんでいくしかないんですよ!」

 その先にある頂点はGHC奪還だ。

 「必ずてっぺんに返り咲いてやりますよ!その時は、真正面を向いたTシャツを発売します」

 その日が来ることを陰ながら見守りたい。

 (取材・書き手 福留 崇広)

 ◆10・11両国大会全対戦カード

 ▼GHCヘビー級選手権試合

王者・KENTA VS 挑戦者・マサ北宮

 ▼GHCジュニアヘビー級選手権試合

王者・高橋ヒロム VS 挑戦者・Eita

 ▼スペシャルタッグマッチ

棚橋弘至、清宮海斗 VS 丸藤正道、拳王

 ▼スペシャルシングルマッチ

藤田和之 VS 鈴木みのる

 ▼GHCジュニアヘビー級タッグ選手権試合

王者組・ドラゴン・ベイン、アルファ・ウルフ VS 挑戦者組・ダガ、小田嶋大樹

 ▼タッグマッチ

杉浦貴、シュン・スカイウォーカー with OZAWA VS 遠藤哲哉、HAYATA

 ▼NOAH vs WWE/NXT

ジャック・モリス、佐々木憂流迦 VS チャーリー・デンプシー、ハーレム・ルイス

 ▼タッグマッチ

ガレノ、晴斗希 VS 征矢学、菊池悠斗

 ▼シングルマッチ

宮脇純太 VS カイ・フジムラ

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