将棋の第73期王座戦五番勝負第4局が7日、神奈川・秦野市の元湯陣屋で指され、カド番に追いつめられていた藤井聡太王座(23)=竜王、名人、王位、棋聖、棋王、王将=が伊藤匠叡王(22)に勝利。対戦成績を2勝2敗と再びタイに戻した。

 戦型は矢倉。先手の藤井は伊藤の前例のない指し手に「非常に珍しい形でどういう風に判断するか、かなり難しい将棋と考えた。後手に主張を通された」とやや慎重な出だし。形勢は互角だったが、終盤になって藤井がリードを広げる展開になった。最終盤で「自玉が寄らなければ、楽しみの多い展開になったかな。駒を抜かれる筋がなければ、いけてそうかな」と勝利を意識したという。

 第5局は28日、山梨・甲府市の「常磐ホテル」で行われる。「少しだけ(期間が)あくことになると思うので、少しでも実力を高めて第5局を迎えられるようにしたい」と意気込んだ。

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