◆東都大学野球秋季リーグ戦第3週第1日▽国学院大1―0中大(7日・神宮)
国学院大が1-0で中大に先勝。最速149キロ左腕・当山渚(4年=沖縄尚学)が中大に2安打でリーグ戦初完投初完封を成し遂げた。
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試合後の鳥山泰孝監督(50)が、同校コーチ時代の教え子で、6日にバイク事故で死去したOBの元ロッテ投手・伊藤義弘さん(享年43)との思い出を語った。
「まだ全然消化しきれていないですけど、必ず定期的に連絡を取って、会っていた人間なので、彼との思い出が色々よみがえってきます」とつらい胸の内を明かした。
伊藤さんが在学していた2001年から2004年、竹田利秋監督率いる国学院大は、東都2部リーグに属していた。3年だった2003年秋には2部で優勝し、1部6位の亜大と1、2部入れ替え戦に臨んだ。伊藤さんは第2戦に先発し、完投勝利を挙げたが、チームは第3戦に敗れ、1部昇格は果たせなかった。
「本当に頑張っていた。なかなかやってもやっても結果が出なかった時代に、一緒になって走って汗かいて、苦楽を共にした、教え子というよりも同志」と悲しみをこらえ、言った。
「本当に苦しい時代を一緒に乗り越えて、そしてステップアップしてきた仲間。きょうのこういう勝利を喜んでくれていたら、うれしいなと思います」と故人をしのんだ。(加藤 弘士)