◆米大リーグ 地区シリーズ第4戦 ドジャース2x―1フィリーズ=延長11回=(9日、米カリフォルニア州ロサンゼルス=ドジャースタジアム)

 ドジャースが2勝1敗で突破へ王手をかけていたフィリーズとの地区シリーズ第4戦を、劇的なサヨナラ勝ちで制して、突破を決めた。延長11回にパヘスの投手へのゴロを投手のカーカリングがホームへ悪送球して試合が決まった。

 試合中盤までは、両軍の先発が一歩も譲らない好投を見せた。ドジャース先発のグラスノーは今ポストシーズン初先発ながら、初回に2死一、三塁のピンチでマーシュから空振り三振。2、3回は2イニング連続で3者凡退に抑え、4、5回は四球で走者を許すも得点は与えなかった。6回は2死から2安打目となる中前安打をボームに許したが、マーシュから見逃し三振。6回83球、2安打無失点、8奪三振3四球で降板した。

 フィリーズ先発のサンチェスも第1戦では6回途中で2失点したが、この日は初回からエンジン全開。初回先頭の大谷を三邪飛に打ち取るなど3者凡退で抑えると、2回は先頭のフリーマンに中前安打を許すも1死からスミスを三ゴロ併殺打に打ち取った。3回は失策もあって2死一、三塁となったがベッツを一ゴロ。6回は1死一、二塁のピンチを迎えたが、フリーマンを二ゴロ、エドマンを投ゴロに打ち取った。大谷も3打席目まで安打が出ず、地区シリーズ打率は5分9厘となった。

 ドジャースは7回から2番手のシーハンが登板。先頭のリアルミュートに中前安打を許すと、1死二塁からカステラノスに左翼線へ適時二塁打を浴びて先取点を許した。

1点を追う7回に1死一、二塁のチャンスを作ると、サンチェスは95球で降板。守護神のデュランが7回ながらマウンドに上がった。だが、2死二、三塁で大谷を申告敬遠。満塁策を選択したが、ベッツが押し出し四球を選んで勝負を振り出しに戻した。8回からは3番手で佐々木朗希投手(23)を起用した。8回をたった8球で3者凡退で抑えると、初めてイニングをまたいで9回も登板し、3者凡退で抑えた。朗希は延長10回も3者凡退。3回36球を無安打無失点で抑える圧巻の投球を見せた。11回も4番手のベシアが無失点で抑えた。

 11日(同12日)の第5戦にもつれた場合には、大谷が先発予定だった。この日の試合前にはブルペン入りして24球を投げて調整していた。大谷はこの日4打数無安打で2試合連続安打なし。

地区シリーズでは、18打数1安打の打率5分6厘と不振だったが、投手で第1戦で1勝を挙げ、チームは3勝1敗で突破した。

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