巨人・岡本和真内野手(29)が10日、下克上日本一へ、第一関門を突破する決意を示した。11日からCS第1Sを戦うDeNAには、昨季のCS最終Sで敗れた。

昨季同様に勝負を避けられる可能性もあるが、「自分のバッティングができればいい」と泰然自若で戦い抜く。

 快晴のハマスタに岡本の強烈な打球音が響き渡った。“中9日”の期間を経て、短期決戦がいよいよ始まる。下克上での日本一へ、やるべきことはやった。準備はできた。敵地でフリー打撃などで調整し、「しっかり勝てるように頑張りたい」と覚悟を口にした。

 格好の雪辱の舞台がやってきた。リーグ優勝した昨年のCS最終SではDeNAに敗れ、日本一への夢がついえた。岡本は最後の打者となり、歓喜のDeNAナインをベンチから見つめるしかなかった。屈辱から1年。今回はリーグ3位からの挑戦となり立場は異なるが「あんまり変わらない。しっかり頑張って勝ちたい」と勝利だけを見据えた。

 昨年の最終Sでは6試合で18打数4安打、打率2割2分2厘、1本塁打、2打点。初回から申告敬遠されるなど、4つの申告敬遠を含めて計6四球とまともに勝負をしてもらえなかった。DeNAの三浦監督は今回も敬遠の可能性を示唆。勝負を避けられるケースが増えることが想定されるが「そういうことは別に僕は考えてない。普通に自分のバッティングができればいい」と冷静に受け止め、自らのやるべき仕事に徹する決意を示した。

 難敵にも屈しない。DeNAの先発は第1戦からケイ、ジャクソン、東と見込まれる。ケイに対しては今季は1試合の対戦のみで3打数1安打、通算では打率4割、2本塁打。ジャクソンとは今季打率6割3分6厘、1本塁打、東には同5割、1本塁打と攻略している。リーグ屈指の3本柱攻略は、やはり4番のバットにかかっている。

 今CSは外野エリアが全てホーム側の外野指定席となり、完全アウェー状態が想定されるが、「でも基本、ビジターはアウェーですし、阪神(甲子園)はね、もっとすごいので」と意に介さない。今季、ハマスタでは8試合で打率5割8分6厘、2本塁打、10打点と無双状態。

頼れる4番が巨人を頂へと連れていく。(宮内 孝太)

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