◆秋季滋賀県大会▽決勝 近江14―4彦根東(11日・マイネットスタジアム皇子山)
打線の勢いは止まることを知らなかった。3回無死満塁、杉浦憂志朗(1年)は低めの直球を確実にとらえ、打球は左翼スタンドへ吸い込まれた。
今春に就任した小森博之監督が「決勝へ向けて気迫のある練習をしていた。今日は絶対やってくれるんじゃないか」と期待していた通り、4打数3安打5打点の大暴れ。普段の自主練習は夜のみだが、準決勝からの5日間は朝にも振り込んだ。その成果が2年ぶり15度目の秋季大会優勝につながった。
指揮官は「100回大会の時と同じくらいの打撃力」とヤクルト・北村恵吾らを擁し、甲子園8強入りした2018年のチームと同様の手応えを感じている。甲子園でプレーする“近江ブルー”に憧れて強豪の門をたたいたルーキーが、チームを2年ぶりの聖地へ導く。