歌手の吉幾三や坂本冬美らのコンサートを手掛けるイベント企画会社「世界芸能株式会社」(仙台市青葉区)が11日までに公式サイトを更新し、自己破産を行うことを発表した。 

 代表取締役の髙橋重一郎氏のコメントを掲載。

「世界芸能株式会社は、多額の借金を抱え、返済の目途が立たない状態となり、自己破産を行うまでになってしまいました」と報告。「その結果、多くの方々にご迷惑をかけることになってしまったこと、心より反省し、深くお詫び申し上げます」と謝罪した。

 「営業中止のご連絡」と題した文章もアップ。「弊社は、昭和45年設立以来各種芸能(音楽・演劇等)の興業を行ってきました。しかし、コロナ禍で興業ができなかったこと、その後も業績が回復できませんでした。今後、事業の回復の目途が立たないことから、万やむを得ず、本日以降の公演を中止し、全ての営業を中止し、法的清算・自己破産の申立を行うことに致しました」と伝えた。

 「永年、一緒に事業を行ってきた皆様だけでなく、チケットを購入して下さった皆様にも多大なご迷惑をおかけすることになりましたことを深くお詫び申し上げます」と詫び、「今後は、速やかに仙台地方裁判所に自己破産の申立を行うことに致します。まずは大変ご迷惑をおかけする事態についてご報告とお詫び申し上げる次第です。弊社で把握している債権者の様には個別のご連絡させていただきます」とつづられた。

 同社は美空ひばりさんや北島三郎山口百恵五木ひろし、天童よしみ、坂本冬美、綾小路きみまろ、吉幾三、三山ひろし、真田ナオキなどのコンサートを手掛けてきた。演歌歌手の真田ナオキは11日に自身のX(旧ツイッター)を更新し「コンサートのことで色々とご心配をおかけしてすみません!詳しいことがまだわからないので分かり次第公式HPなどでご報告します!東北へ行けるように頑張ります」と不安な胸の内を明かした。

 またオペラ歌手・マリアセレンも同日に自身のインスタグラムを更新。

11月8日に予定していた仙台公演が、興行主である世界芸能の都合で急遽中止となり「興行主の世界芸能社から中止となったと一方的に昨日10/10に発表されました。当方には事前に一報もなく大変困惑しております。このような不誠実な行為に憤りを禁じ得ません」と記した。

編集部おすすめ