◆サッカー◇全国高校選手権静岡県大会▽3回戦 清水東4-0相良(11日・清水桜が丘高Gほか)

 1次トーナメント(T)の3回戦20試合が行われた。第2シードで、この日が初戦の清水東は相良を4―0で下した。

序盤は苦しんだが、前半35分に1年生MF望月太壱が先制点を奪ってペースをつかみ、後半に3点を追加。2年ぶりの決勝Tに王手をかけた。

 古豪・清水東が4ゴールを奪って好発進した。火を付けたのはトップ下で先発した望月太だ。相良の粘り強い守備に阻まれ続けたが、前半35分にこじ開けた。左からのクロスに頭を合わせ、ゴール後はガッツポーズ。先輩たちに囲まれ「チームに貢献したい。絶対に決める、という気持ちでした」と喜んだ。

 中学時代はFC桜が丘でプレー。この日の試合が行われた清水桜が丘高が練習場所だった。「いろいろと教わったグラウンド。持っている、と思いました」。

武田直隆監督(47)は「1点入ってからは(選手が)落ち着いてプレーしてくれた」とチームを救う一発に胸をなで下ろした。

 先取点で主導権を握ると、後半からピッチに立ったFW浜村知太郎(3年)がわずか3分で追加点。3週間前に右足首を痛め、この日が復帰戦だった背番号9が、「とにかく点を取る」と中央を抜け出して決めた。3分後に加点すると、同36分にはFW白川翔(3年)がダメ押しゴールだ。

 苦い記憶があった。第3シードだった昨年も3回戦が初戦。だが富士東に0―1で敗れた。浜村も白川もレギュラーだったが、大会前に負傷してしまいベンチで応援。「無力感でした。何もできず悔しかった」と白川は振り返る。この日の快勝で、悪夢を振り払った。

 県屈指の進学校で、例年は3年生の多くが県総体で引退する。

だが今年は31人のうち13人が残った。静岡学園に0―1と善戦し、手応えを感じたという。「決勝Tに進み、また静学とやりたい」と白川。そのためにも、静岡商との4回戦も必ず勝つ。

(里見 祐司)

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